司書資格取得を目指すあなたへ、司書講習にかかる費用は気になるところでしょう。本記事では、受講料の相場から、見落としがちな追加費用、そして費用を賢く抑えるコツまで、司書講習に関するお金の全てを徹底的に解説します。後悔しないための情報も満載なので、ぜひ最後までお読みください。
司書資格取得の第一歩!司書講習の基本を知ろう

図書館で働く専門職である司書は、多くの人にとって魅力的なキャリアです。しかし、司書になるための道のりはいくつかあり、その中でも「司書講習」は、短期間で資格取得を目指せる方法として注目されています。まずは、司書講習の基本的な情報と、司書資格を取得するための進め方について理解を深めましょう。
司書講習とは?その役割と受講資格
司書講習とは、図書館法に基づいて司書となる資格を付与するための講習です。この資格は、大学や短大で所定の科目を履修することでも取得できますが、司書講習は特に、すでに大学を卒業している方や、社会人として働きながら資格取得を目指す方にとって有効な方法となります。司書資格は国家資格ですが、国家試験のような合否を判定する一斉テストはなく、定められた科目を全て履修し、単位を取得すれば資格が与えられる「無試験資格」である点が特徴です。
司書の主な仕事内容は、図書館資料の選択、発注、受け入れから、分類、目録作成、貸出業務、レファレンス(調査相談)、読書案内など多岐にわたります。利用者が求める情報や資料を円滑に提供できるよう、専門的な知識と技能が求められる仕事です。
司書講習を受講するには、いくつかの資格要件があります。具体的には、以下のいずれかの条件を満たす必要があります。
- 大学、短期大学、高等専門学校を卒業した方
- 大学に2年以上在学し、62単位以上を修得している方
- 司書補として通算2年以上の勤務経験がある方
これらの条件を満たしていれば、年齢や現在の職業に関わらず、司書講習の受講を検討できます。
司書資格を取得する3つの方法
司書資格を取得するには、主に3つの方法があります。それぞれの特徴を理解し、ご自身の状況に合った進め方を選ぶことが大切です。
- 大学・短大で司書養成課程を履修し卒業する
この方法は、これから大学や短大に進学する方や、在学中の方に適しています。司書養成課程のある大学・短大で、卒業に必要な単位と並行して司書資格に必要な科目を履修し、卒業と同時に資格を取得します。 - 大学・短大・高等専門学校卒業後に司書講習を修了する
すでに大学などを卒業している方が、短期集中型の司書講習を受講して資格を取得する方法です。夏季休暇などを利用して約2~3ヶ月間集中的に学ぶため、短期間での資格取得を目指せます。 - 司書補として3年以上の実務経験後に司書講習を修了する
高校卒業者などが司書を目指す進め方です。まず司書補の資格を取得し、図書館で司書補として3年以上の実務経験を積んだ後、司書講習を受講して司書資格を取得します。現場での経験を積みながらステップアップできる点が特徴です。
短期集中型の司書講習は、約2~3ヶ月という短期間で集中的に学べるため、早く資格を取りたい方に適しています。一方、通信制大学での履修は、自分のペースで学習を進められるため、働きながらや家事・育児と両立しながら資格取得を目指したい社会人の方に人気があります。
司書講習にかかる費用を徹底解説!内訳と相場

司書講習の費用は、受講する大学や受講形態によって大きく異なります。ここでは、短期集中型の司書講習と通信制大学での履修、それぞれの費用相場と、見落としがちな追加費用について詳しく見ていきましょう。
短期集中型「司書講習」の受講料相場
文部科学大臣が委嘱する短期集中型の司書講習は、主に夏季に全国の大学で実施されます。受講料は大学によって差がありますが、おおよその相場は12万円から16万円程度です。
例えば、別府大学の2025年度司書講習では、全科目受講の場合の受講料は120,000円とされています。これに加えて、教科書代として28,000円程度が必要になる見込みです。 桃山学院大学の司書講習では、全科目受講で159,500円(税込み)、登録手数料2,000円が別途かかります。 明治大学でも司書講習が実施されていますが、費用は募集要項で確認が必要です。
これらの費用は、講習内容や期間、大学の施設利用料などによって変動するため、複数の大学を比較検討することが大切です。
短期集中型講習は、短期間で集中的に学べるメリットがある一方で、講習期間中はほぼ毎日授業があるため、体調管理やスケジュール調整が重要になります。
通信制大学で司書資格を目指す場合の費用相場
通信制大学で司書資格を目指す場合、多くの方が「科目等履修生」として必要な科目のみを履修します。この場合の費用相場は、大学や履修する単位数によって異なりますが、おおよそ13万円から30万円程度です。
いくつかの通信制大学の費用例を挙げると、近畿大学通信教育部では、司書資格取得に必要な費用が166,660円とされています。 帝京平成大学では158,000円から、佛教大学では170,500円(登録料、学友会費、システム利用料、テキスト代などは別途)と案内されています。 八洲学園大学では、最短半年で取得を目指す場合の学費合計が274,300円から、1年で目指す場合は289,300円からとなっており、別途教科書代約35,000円がかかります。
聖徳大学短期大学部通信教育部では、132,000円で司書資格取得を目指せるコースがあります。
通信制大学は、通学の必要がない、またはスクーリングが少ないため、地方に住んでいる方や、仕事や家庭と両立したい方に適しています。 また、八洲学園大学のように、50歳以上を対象としたシニア割引を設けている大学もあります。
見落としがちな「受講料以外」の費用
司書講習や通信制大学の受講料以外にも、資格取得までには様々な費用がかかることを忘れてはいけません。これらの費用を事前に把握しておくことで、予期せぬ出費に慌てることなく、計画的に学習を進められます。
- テキスト代・教材費: 多くの講座で、受講料とは別にテキスト代や教材費が必要です。1科目あたり2,000円~3,000円程度が目安で、総額で3万円~4万円程度になることもあります。
- スクーリング費用(交通費・宿泊費): 通信制大学でも、一部の科目は対面でのスクーリング(面接授業)が必須となる場合があります。その際の交通費や宿泊費は自己負担となるため、遠方から参加する場合は大きな負担となる可能性があります。
- 入学金・登録料・選考料など: 通信制大学の科目等履修生として入学する場合、受講料の他に、入学金や登録料、選考料などがかかることがあります。例えば、八洲学園大学では入学金30,000円(科目等履修生は登録料20,000円)が必要です。
- インターネット環境・PC費用: オンライン授業やeラーニングが主流の現在、安定したインターネット環境とパソコンは必須です。これらが準備できていない場合は、初期費用として考慮する必要があります。
- その他雑費: 課題提出のための印刷代、郵送費、文房具代なども、積み重なると意外な金額になることがあります。
これらの費用も考慮に入れた上で、総額でどれくらいの費用がかかるのかを把握し、無理のない計画を立てることが、司書資格取得への成功につながります。
司書講習の費用を賢く抑えるための方法

司書資格の取得にはまとまった費用がかかりますが、いくつかの方法を活用することで、その負担を軽減できます。ここでは、費用を賢く抑えるための具体的な方法をご紹介します。
教育訓練給付制度を活用する
働く人の主体的な能力開発を支援し、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とした「教育訓練給付制度」は、司書講習の費用を抑える上で非常に有効な制度です。厚生労働大臣が指定する教育訓練講座を受講し修了した場合、本人が教育訓練施設に支払った教育訓練経費の20%(上限10万円)に相当する額がハローワークから支給されます。
多くの通信制大学や短期集中型の司書講習がこの制度の対象となっています。例えば、近畿大学通信教育部や聖徳大学短期大学部通信教育部、八洲学園大学などの司書資格取得コースが指定講座となっています。 制度を利用するには一定の条件を満たす必要があるため、ご自身が対象となるか、事前に最寄りのハローワークや厚生労働省のウェブサイトで確認することが大切です。
この制度を上手に活用すれば、実質的な費用負担を大きく減らせるでしょう。
大学・受講形態ごとの費用比較検討
司書講習の費用は、大学や受講形態によって大きく異なります。そのため、複数の大学の募集要項を比較検討し、ご自身の予算や学習スタイルに合った選択をすることが、費用を抑えるための重要なコツです。
一般的に、通信制大学の科目等履修生として司書資格を目指す方法は、通学制の大学に通うよりも費用が安い傾向にあります。 また、通信制大学の中には、八洲学園大学のように50歳以上を対象とした「シニア割引」を設けているところもあります。 ご自身の年齢や状況に合わせて、利用できる割引制度がないか確認してみるのも良いでしょう。
費用だけでなく、学習の進め方やサポート体制、スクーリングの有無なども考慮し、総合的に判断することが、後悔しないための決定につながります。
スクーリングの有無や回数も考慮する
通信制大学で司書資格を目指す場合、スクーリング(面接授業)の有無や回数は、費用だけでなく学習の負担にも大きく影響します。スクーリングが必須の科目がある場合、そのための交通費や宿泊費が別途発生するため、総費用が高くなる可能性があります。
最近では、オンラインで完結できるスクーリングや、メディア授業、オンデマンド講義などを導入している大学も増えています。 例えば、八洲学園大学は一切通学不要で司書資格が取得できるとされています。 スクーリングが少ない、またはオンラインで完結できる大学を選ぶことで、交通費や宿泊費を節約し、費用を抑えることが可能です。
また、地理的な制約がある方や、仕事で忙しい方にとっては、オンライン完結型の学習は大きなメリットとなるでしょう。
司書資格取得の費用対効果は?将来性とキャリアパス

司書資格の取得には費用と時間がかかりますが、その投資に見合う価値はあるのでしょうか。ここでは、司書資格を取得するメリットや、司書としてのキャリアパス、そして資格取得の費用対効果について考えてみましょう。
司書資格取得のメリットとやりがい
司書資格を取得する最大のメリットは、図書館という専門的な場所で働くための知識と技能を体系的に学べることです。資料の分類や目録作成、レファレンスサービスなど、専門職としてのスキルを身につけることで、図書館の運営に貢献できます。
また、司書は地域社会の文化・教育活動を支える重要な役割を担っています。利用者の読書活動を支援したり、情報探索の手助けをしたりすることで、人々の学びや成長に貢献できるという大きなやりがいを感じられるでしょう。生涯学習に関心を持つ一般の方も司書講習を受講できるため、自身の知的好奇心を満たし、社会貢献できる機会を得ることも可能です。
司書資格は「無試験資格」であり、大学や講習で定められた科目を履修し、単位を取得すれば取得できるため、試験勉強に追われることなく、着実に専門知識を深められる点もメリットと言えます。
司書としてのキャリアパスと現実
司書資格を取得した後のキャリアパスは、主に公共図書館や大学図書館、専門図書館などでの勤務が考えられます。しかし、司書の正規職員としての求人は非常に少なく、競争率が高いのが現状です。 地方公務員試験(司書の専門職または一般行政職)に合格する必要がある場合も多く、資格取得後も就職活動には努力が求められます。
一方で、非正規職員(パート、アルバイト、契約社員など)としての求人は比較的多く見られます。まずは非正規職員として実務経験を積み、正規職員への道を探るという進め方も一般的です。 司書資格は、図書館で働く上で有利に働くことが多いため、将来的に司書として働きたいのであれば、取得しておくことが望ましいでしょう。
また、「司書」と混同されやすい資格に「司書教諭」があります。司書教諭は小学校、中学校、高等学校の学校図書館に配置される専門職で、教員免許が前提となります。 ご自身の目指す図書館の種類によって必要な資格が異なるため、事前にしっかりと確認しておくことが大切です。
司書講習に関するよくある質問

司書講習の受講を検討する際、多くの方が抱く疑問をまとめました。ここで疑問を解消し、安心して資格取得への一歩を踏み出しましょう。
- 司書講習の期間はどれくらいですか?
- 社会人でも司書講習を受講できますか?
- 司書講習の難易度は高いですか?
- 司書講習の費用は分割払いできますか?
- 司書講習を受けなくても司書になれますか?
- 通信制と通学制、どちらが良いですか?
- 司書講習の費用は控除の対象になりますか?
- 司書講習の募集時期はいつですか?
- 司書講習の費用は大学によってなぜ違うのですか?
- 司書講習の費用は値上がりしていますか?
司書講習の期間はどれくらいですか?
短期集中型の司書講習の場合、一般的に約2ヶ月から3ヶ月間です。 夏季休暇を利用して集中的に開講されることが多く、短期間で資格取得を目指せます。通信制大学で科目等履修生として学ぶ場合は、最短半年から1年、または1年から2年程度が目安となります。
社会人でも司書講習を受講できますか?
はい、社会人でも司書講習を受講できます。 多くの司書講習や通信制大学の司書課程は、社会人の方でも学びやすいように配慮されています。特に通信制大学は、自分のペースで学習を進められるため、働きながら資格取得を目指す社会人の方に人気があります。
司書講習の難易度は高いですか?
司書資格は国家試験のような合否を判定するテストがない「無試験資格」であるため、難易度は比較的高いとは言えません。 大学や講習で定められた科目を全て履修し、単位を取得すれば資格が与えられます。ただし、講習期間中は課題やレポートが多く、計画的に学習を進める努力は必要です。
司書講習の費用は分割払いできますか?
大学や教育機関によって異なりますが、分割払いに対応している場合があります。例えば、八洲学園大学では「学費サポートプラン」として、提携業者が学費を立て替え、学生が分割で支払う制度を設けています。 各大学の募集要項やウェブサイトで確認するか、直接問い合わせてみましょう。
司書講習を受けなくても司書になれますか?
はい、司書講習を受けなくても司書になる方法はあります。大学や短期大学で司書養成課程を履修し、卒業することで司書資格を取得できます。 また、司書補として3年以上の実務経験を積んだ後に司書講習を修了するという進め方もあります。
通信制と通学制、どちらが良いですか?
どちらが良いかは、ご自身のライフスタイルや学習スタイルによって異なります。通信制は、時間や場所の制約が少なく、費用も通学制より安い傾向にあります。 一方、通学制(短期集中講習)は、短期間で集中的に学べ、講師や他の受講生と直接交流できるメリットがあります。 ご自身の状況に合わせて、メリット・デメリットを比較検討して決定しましょう。
司書講習の費用は控除の対象になりますか?
司書講習の費用自体が所得税の控除の直接的な対象となることは一般的ではありません。しかし、厚生労働大臣指定の「教育訓練給付制度」の対象講座であれば、受講料の一部がハローワークから支給されるため、実質的な費用負担を軽減できます。 これは控除とは異なりますが、費用を抑える有効な方法です。
司書講習の募集時期はいつですか?
短期集中型の司書講習は、概ね毎年4月から6月頃に募集が開始され、7月から9月頃に講習が実施されることが多いです。 通信制大学の場合は、年に複数回(4月、7月、10月、1月など)入学時期を設けているところもあります。 各大学のウェブサイトで最新の募集要項を確認することが重要です。
司書講習の費用は大学によってなぜ違うのですか?
司書講習の費用が大学によって異なるのは、講習内容、期間、授業形態(対面・オンラインの割合)、大学の運営方針、施設利用料、人件費などが影響するためです。例えば、オンライン授業が中心の通信制大学は、通学のための施設維持費が少ないため、比較的安価な傾向があります。また、大学によっては、教育訓練給付制度の指定講座であるかどうかも費用に影響します。
司書講習の費用は値上がりしていますか?
一概に値上がりしているとは言えませんが、物価上昇や運営コストの増加に伴い、受講料が改定される可能性はあります。過去の費用と比較することは難しいですが、最新の募集要項で提示されている費用を確認し、ご自身の予算と照らし合わせることが大切です。特に、年度ごとに費用が変更される場合があるため、必ず最新の情報を確認するようにしましょう。
まとめ
- 司書講習は、大学卒業者や社会人が司書資格を取得するための進め方の一つです。
- 司書資格は、国家試験のない「無試験資格」であり、必要な科目を履修すれば取得できます。
- 短期集中型の司書講習の受講料相場は12万円~16万円程度です。
- 通信制大学の科目等履修生として学ぶ場合の費用相場は13万円~30万円程度です。
- 受講料以外に、テキスト代、スクーリング時の交通費・宿泊費、入学金などがかかります。
- 教育訓練給付制度を活用すると、受講料の20%(上限10万円)が支給され、費用を抑えられます。
- 複数の大学や受講形態を比較検討し、ご自身の状況に合った選択をすることが大切です。
- オンライン完結型の学習は、交通費や宿泊費を節約する上で有効です。
- 司書資格は、図書館で働く上で有利に働く専門資格です。
- 正規職員の求人は少ないですが、非正規職員の求人は比較的多く見られます。
- 司書講習の期間は、短期集中型で約2~3ヶ月、通信制で半年~2年程度が目安です。
- 社会人でも受講可能で、自分のペースで学習を進められます。
- 司書講習の難易度は、試験がないため比較的高いとは言えません。
- 分割払いの可否は大学によって異なるため、事前に確認が必要です。
- 司書講習を受けなくても、大学で司書養成課程を履修すれば司書になれます。
- 司書講習の募集時期は、概ね毎年4月~6月頃です。
