車の購入や引っ越しで車庫証明が必要になった際、「保管場所使用承諾証明書」の準備に頭を悩ませる方は少なくありません。特に、印鑑が必要なのかどうかは多くの方が抱える疑問でしょう。本記事では、2021年の法改正により印鑑が不要になった最新ルールから、証明書の正しい書き方、そして押印を求められた場合の対処法まで、あなたがスムーズに手続きを進めるための情報を徹底的に解説します。
保管場所使用承諾証明書とは?車庫証明取得に欠かせない書類の基本

保管場所使用承諾証明書は、自動車の保管場所(車庫)を確保していることを証明するための重要な書類です。この書類は、特に自分が所有する土地ではない場所を車庫として使用する場合に必要となります。例えば、月極駐車場を借りるケースや、賃貸マンションの駐車場を利用するケースなどが該当します。車庫証明の申請には欠かせない書類の一つであり、正しく準備することが求められます。
保管場所使用承諾証明書が必要な場面
保管場所使用承諾証明書は、主に以下のような状況で必要になります。まず、新しく普通自動車を購入し、新規登録を行う際です。次に、引っ越しによって自動車の保管場所が変わる場合や、現在使用している駐車場の契約を変更する際にも提出が求められます。 軽自動車の場合、一部の地域では車庫証明自体が不要なケースもありますが、多くの地域では「自動車保管場所届出」という手続きが必要となり、その際に保管場所使用承諾証明書またはそれに準ずる書類が求められることがあります。
この証明書は、自動車の保管場所を確保する「権原」があることを示すためのものです。つまり、その場所を合法的に使用できる権利があることを公的に証明する役割を担っています。そのため、書類に不備があると車庫証明の申請が受理されない可能性があるので、記載内容には細心の注意を払うことが大切です。
車庫証明と保管場所使用承諾証明書の関係
車庫証明とは、正式には「自動車保管場所証明書」といい、自動車の保管場所が確保されていることを公的に証明する書類です。自動車を公道で運行するためには、この車庫証明の取得が法律で義務付けられています。 保管場所使用承諾証明書は、この車庫証明を申請する際に提出する書類の一つです。具体的には、車庫が自己所有ではない場合に、その保管場所を使用する権利があることを証明するために添付します。
車庫証明の申請には、他にも「自動車保管場所証明申請書」「保管場所標章交付申請書」「保管場所の所在図・配置図」などの書類が必要です。 これらの書類と合わせて保管場所使用承諾証明書を提出することで、警察署は申請された保管場所が適切であるかを審査し、問題がなければ車庫証明が交付される流れです。つまり、保管場所使用承諾証明書は、車庫証明取得のための重要な構成要素の一つと言えるでしょう。
印鑑はもういらない?2021年法改正で変わった押印ルール

「保管場所使用承諾証明書に印鑑は必要か?」という疑問は、多くの方が抱くものです。結論から言うと、2021年の法改正により、原則として印鑑は不要となりました。この変更は、行政手続きの簡素化を目指す政府の方針の一環として実施されたものです。しかし、完全に印鑑が不要になったわけではなく、状況によっては押印を求められるケースも存在するため、注意が必要です。
押印廃止の背景と目的
保管場所使用承諾証明書における押印の廃止は、2021年1月1日に施行された道路交通法施行規則の一部改正によるものです。この改正は、行政手続きにおける国民の負担軽減と、デジタル化の推進を目的として行われました。 従来、多くの行政手続きで求められていた押印は、書類作成の手間や時間、費用を増やす要因となっていました。
特に、保管場所使用承諾証明書のように、第三者(駐車場のオーナーや管理会社)に記入・押印を依頼する書類では、その負担が顕著でした。
押印を不要とすることで、申請者は書類の準備をよりスムーズに進められるようになり、行政機関側も書類の処理を効率化できるというメリットがあります。この変更は、社会全体のデジタル化と効率化の流れに沿ったものと言えるでしょう。 ただし、押印が不要になったからといって、書類の信頼性が損なわれるわけではありません。
署名やその他の情報によって、書類の正当性は十分に担保されます。
印鑑が不要になった具体的な時期と対象
保管場所使用承諾証明書における押印が不要になったのは、2021年1月1日以降です。この日以降に作成される証明書については、原則として印鑑の押印は求められません。これは、普通自動車の車庫証明申請だけでなく、軽自動車の保管場所届出にも適用されます。 ただし、この変更はあくまで「法律上の義務」としての押印が廃止されたものであり、書類の様式によっては印鑑欄が残っている場合もあります。
その場合でも、空欄のまま提出しても問題ありません。
重要なのは、申請先の警察署や自治体、あるいは書類を作成してもらう駐車場のオーナーや管理会社が、この新しいルールを認識しているかどうかです。古い様式を使用していたり、社内規定で押印を求めている場合もあるため、事前に確認することが賢明です。 基本的には署名があれば有効とされますが、念のため、押印が不要である旨を伝えておくと、スムーズな手続きにつながるでしょう。
印鑑なしでOK!保管場所使用承諾証明書の書き方と取得方法

印鑑が不要になった今、保管場所使用承諾証明書の準備は以前よりも簡単になりました。しかし、書類の入手から正確な記入、そしてオーナーや管理会社への依頼まで、いくつかのステップがあります。ここでは、スムーズに手続きを進めるための具体的な方法を解説します。
証明書の入手先とダウンロード方法
保管場所使用承諾証明書の様式は、主に以下の場所で入手できます。
- 警察署の窓口またはウェブサイト: 自動車の保管場所を管轄する警察署の窓口で直接受け取ることができます。また、多くの都道府県警察のウェブサイトからダウンロードすることも可能です。PDF形式やExcel形式で提供されていることが多く、自宅で印刷して使用できます。
- 自動車販売店(ディーラー): 新車や中古車を購入するディーラーでも、車庫証明手続きの一環として様式を提供している場合があります。手続きの代行を依頼する際には、ディーラーが全て準備してくれることもあります。
- 不動産管理会社やオーナー: 賃貸駐車場を利用する場合、管理会社やオーナーが独自の様式を用意していることもあります。まずは、駐車場を契約している管理会社やオーナーに問い合わせてみましょう。
ウェブサイトからダウンロードする場合は、記入例も一緒に掲載されていることが多いので、参考にすると良いでしょう。最新の様式を使用することが、手続きをスムーズに進めるためのコツです。
記載事項の確認と記入のコツ
保管場所使用承諾証明書には、以下の項目を正確に記入する必要があります。
- 保管場所の位置: 駐車場の住所、名称、駐車位置番号などを正確に記載します。車庫証明申請書に記載する内容と一致させる必要があります。
- 保管場所の使用者: 車庫証明を申請する人の住所、氏名、電話番号を記入します。住民票や印鑑証明書に記載されている住所と同一であるか確認しましょう。
- 使用期間: 駐車場の契約期間を記入します。通常、車庫の契約期間と一致させ、申請時に有効な期間である必要があります。開始日は過去でも問題ありませんが、未来の日付は受理されない可能性があります。
- 駐車場の所有者または管理委託者: 駐車場の所有者(大家さん)または管理会社の名称、住所、氏名、電話番号を記入してもらいます。
- 証明日: 書類を作成してもらった日付を記入します。この日付から有効期限が計算されるため、注意が必要です。
特に、保管場所の位置や使用者の情報、使用期間は、他の申請書類と矛盾がないように慎重に確認しましょう。 誤字脱字がないか、提出前に複数回チェックすることが大切です。
オーナーや管理会社への依頼方法
保管場所使用承諾証明書は、原則として保管場所の所有者または管理を委託されている会社が記入する書類です。 自分で勝手に記入すると私文書偽造となる可能性があるため、必ずオーナーや管理会社に依頼しましょう。 依頼する際は、以下の点を考慮するとスムーズです。
- 早めに連絡する: 書類作成には時間がかかる場合があるため、余裕を持って依頼しましょう。
- 必要事項を明確に伝える: 記入が必要な箇所や、印鑑が不要になった旨などを具体的に伝えます。
- 手数料の確認: 発行手数料がかかる場合があります。一般的には5,000円から10,000円程度ですが、事前に確認しておきましょう。
- 郵送でのやり取り: 遠方のオーナーや管理会社の場合は、郵送でのやり取りが必要になります。返信用封筒を同封するなど、相手の手間を減らす工夫も有効です。
賃貸借契約書で代用できる場合もありますが、警察署によって対応が異なるため、事前に管轄の警察署に確認することが重要です。
印鑑を求められたら?押印不要でも注意すべきポイント

2021年の法改正により、保管場所使用承諾証明書への押印は原則不要となりました。しかし、この変更がまだ浸透していないケースや、独自のルールを持つ大家さんや管理会社も存在します。ここでは、押印を求められた場合の対処法や、印鑑なしで提出する際の確認事項について解説します。
大家さんや管理会社が押印を求めるケースとその対応
法改正後も、大家さんや管理会社が保管場所使用承諾証明書への押印を求めることがあります。これは、以下のような理由が考えられます。
- 法改正の認識不足: 最新のルールを知らない、または情報が更新されていないケースです。
- 社内規定や慣習: 長年の慣習や社内規定により、押印を必須としている場合があります。
- 書類の信頼性確保: 押印があることで、書類の真正性をより確実にしたいと考える場合もあります。
このような場合、まずは丁寧に法改正の事実を伝え、押印が不要になったことを説明してみましょう。 警察庁のウェブサイトなどで公開されている情報を提示するのも有効です。それでも押印を求められる場合は、無理に拒否せず、相手の意向に従うことも一つの方法です。押印があっても書類が無効になるわけではありません。
ただし、発行手数料が別途発生する可能性も考慮しておく必要があります。
署名のみで提出する際の確認事項
印鑑なしで署名のみで提出する場合でも、以下の点を確認しておくことが重要です。
- 署名の明確さ: 誰が署名したのかが明確にわかるように、楷書で丁寧に署名しましょう。
- 日付の記載: 証明書が作成された日付は必ず記入してもらいます。この日付が有効期限の起算点となるため、非常に重要です。
- 連絡先の確認: 万が一、警察署から内容確認の連絡が入る場合に備え、オーナーや管理会社の連絡先が正しく記載されているか確認しておきましょう。
- 警察署への事前確認: 心配な場合は、申請先の警察署に「押印なしの署名のみで受理されるか」を事前に問い合わせておくのが最も確実です。地域によっては取り扱いが異なる可能性もゼロではありません。
書類に不備があると、再提出を求められ、手続きが遅れる原因となります。 提出前には、全ての項目が正確に記入されているか、再度確認する習慣をつけましょう。
虚偽申請のリスクと正しい情報の重要性
保管場所使用承諾証明書は、自動車の保管場所を確保していることを公的に証明する重要な書類です。そのため、虚偽の内容を記載して申請することは、私文書偽造や虚偽申請にあたり、罰則の対象となる可能性があります。 例えば、実際には使用許可を得ていない場所を記載したり、自分で勝手にオーナーの氏名を記入したりする行為は絶対に避けなければなりません。
正しい情報を記載し、正当な手続きを経て書類を作成してもらうことが、トラブルを避ける上で最も重要です。もし不明な点や疑問があれば、自己判断せずに、駐車場のオーナーや管理会社、または管轄の警察署に問い合わせて確認しましょう。正確な情報に基づいた申請は、スムーズな車庫証明取得への近道です。
よくある質問

- 保管場所使用承諾証明書は自分で書いてもいいですか?
- 保管場所使用承諾証明書はどこでもらえますか?
- 保管場所使用承諾証明書は誰が書く?
- 保管場所使用承諾証明書はコピーでもいいですか?
- 保管場所使用承諾証明書は郵送でもらえますか?
- 保管場所使用承諾証明書は賃貸契約書で代用できますか?
- 保管場所使用承諾証明書は印鑑なしでも有効ですか?
- 保管場所使用承諾証明書はいつまでに提出?
保管場所使用承諾証明書は自分で書いてもいいですか?
保管場所使用承諾証明書は、原則として保管場所の所有者、または管理を委託されている会社が記入する書類です。自分で勝手に記入すると私文書偽造となる可能性があるため、必ずオーナーや管理会社に依頼しましょう。ただし、オーナーや管理会社が所有者欄の署名しか書いてくれない場合、その他の欄は自分で記入する必要があるケースも珍しくありません。
その場合でも、所有者欄は必ず所有者本人に書いてもらいましょう。
保管場所使用承諾証明書はどこでもらえますか?
保管場所使用承諾証明書の様式は、主に以下の場所で入手できます。自動車の保管場所を管轄する警察署の窓口や、各都道府県警察のウェブサイトからダウンロードできます。また、車を購入したディーラーや販売店でも用意していることがあります。賃貸駐車場の場合は、管理会社やオーナーが独自の様式を持っている場合もありますので、まずは問い合わせてみましょう。
保管場所使用承諾証明書は誰が書く?
保管場所使用承諾証明書は、原則として保管場所の所有者、または管理を委託されている会社が記入します。賃貸アパートやマンションの駐車場であれば、管理会社やオーナーなどです。自分が所有する土地を車庫とする場合は、「保管場所使用権原疎明書面(自認書)」を自分で作成します。
保管場所使用承諾証明書はコピーでもいいですか?
保管場所使用承諾証明書は、原則として原本を提出する必要があります。コピーでは受理されない可能性が高いので注意しましょう。 ただし、賃貸借契約書で代用する場合、契約書のコピーを提出することが認められるケースもありますが、その場合でも契約者名、貸主名、契約車庫住所、契約期間など、必要事項が全て記載されていることが条件となります。
保管場所使用承諾証明書は郵送でもらえますか?
はい、オーナーや管理会社によっては、保管場所使用承諾証明書を郵送で発行してくれる場合があります。特に遠方に住んでいる場合や、直接訪問が難しい場合に便利です。郵送を依頼する際は、返信用封筒を同封するなど、相手の手間を減らす配慮をするとスムーズに進むでしょう。発行手数料や郵送にかかる日数も事前に確認しておくことをおすすめします。
保管場所使用承諾証明書は賃貸契約書で代用できますか?
駐車場の賃貸借契約書が、保管場所使用承諾証明書の代用として認められるケースがあります。ただし、契約書に駐車場の所在地、使用目的、契約者名、貸主名、契約期間などが明確に記載されていることが条件です。警察署によって対応が異なる場合があるため、事前に管轄の警察署に確認することが重要です。
保管場所使用承諾証明書は印鑑なしでも有効ですか?
はい、2021年1月1日の法改正により、保管場所使用承諾証明書への印鑑の押印は原則として不要となりました。署名があれば有効とされます。ただし、一部の大家さんや管理会社が慣習や社内規定で押印を求める場合もあります。その際は、丁寧に法改正の事実を説明するか、相手の意向に従って押印してもらうことも可能です。
保管場所使用承諾証明書はいつまでに提出?
保管場所使用承諾証明書には有効期限があり、一般的に作成日から3ヶ月以内とされています。 期限を過ぎると書類が無効となり、再発行が必要になるため、作成後は速やかに車庫証明の申請を行いましょう。都道府県によって提出期限が異なる場合もあるため、管轄の警察署のウェブサイトなどで確認することが望ましいです。
まとめ
- 保管場所使用承諾証明書は車庫証明取得に必須の書類です。
- 2021年1月1日以降、印鑑の押印は原則不要となりました。
- 押印廃止は行政手続きの簡素化とデジタル化が目的です。
- 印鑑欄があっても空欄で提出して問題ありません。
- 様式は警察署の窓口やウェブサイトで入手可能です。
- 記載事項は正確に、他の書類と矛盾なく記入しましょう。
- 所有者や管理会社に記入を依頼し、自分で書くのは避けましょう。
- 発行手数料がかかる場合があるので事前に確認が必要です。
- 大家さんなどが押印を求める場合は丁寧に説明しましょう。
- 署名のみで提出する際は、署名と日付の明確さを確認します。
- 虚偽申請は罰則の対象となるため絶対に避けましょう。
- 不明点は警察署や管理会社に問い合わせることが大切です。
- 保管場所使用承諾証明書には通常3ヶ月の有効期限があります。
- 賃貸借契約書で代用できる場合もありますが条件があります。
- 早めに準備を進めることがスムーズな手続きのコツです。
