空間のウイルス対策やニオイ対策を考えるとき、「ジアクリン」と「ジアイーノ」という二つの名前を耳にすることがあるでしょう。どちらも次亜塩素酸の力で空間を清潔に保つ製品ですが、その仕組みや特徴には大きな違いがあります。本記事では、それぞれの製品が持つ強みや弱みを深掘りし、あなたのライフスタイルや目的に合わせてどちらが最適なのか、具体的な比較を通して徹底解説します。
後悔のない選択をするための重要な情報が満載です。
ジアクリンとは?その特徴とメリット・デメリット

日立グローバルライフソリューションズが提供する「ジアクリン ZP-GA1000T」は、次亜塩素酸と複数のフィルターを組み合わせることで、空間の除菌・脱臭・加湿・集じんを行う多機能な除菌脱臭機です。給水タンクに水と塩化ナトリウムを入れて、本体内部で高濃度の次亜塩素酸水を生成し、加湿フィルターに浸透させて空気を清浄します。
この製品は、空気清浄機としての機能も高く、花粉やPM2.5、浮遊する細菌やウイルス、さらには4大臭気と呼ばれるニオイ成分の低減にも効果を発揮します。特に、アレルオフHEPAフィルターにはアレルオフ成分が塗布されており、捕集したアレル物質の活動を抑制する働きも持ち合わせています。
ジアクリンの仕組みと空間除菌・消臭効果
ジアクリンは、水と専用の塩化ナトリウムを電気分解することで、本体内部で有効塩素濃度約35ppmの高濃度次亜塩素酸水を生成します。この次亜塩素酸水が加湿フィルターに浸透し、本体に吸い込まれた空気がそのフィルターを通過する際に除菌・脱臭される仕組みです。さらに、大風量ファンで空気を吸い込み、次亜塩素酸とフィルターのW効果で浮遊細菌の除菌や浮遊ウイルスの抑制、脱臭を行います。
約25m³(約6畳)の密閉空間でのテストでは、浮遊する細菌やウイルスを約20分で99%以上抑制する結果も出ています。また、加湿機能も備えており、最大約800ml/時の加湿量で、除菌しながら空間の湿度を適切に保つことが可能です。プレフィルターにはステンレスが採用されており、除菌効果を発揮する「ステンレス・クリーン システム」も特徴の一つです。
ジアクリンの導入費用とランニングコスト、メンテナンス
ジアクリンの店頭予想価格は11万円前後とされており、初期導入費用は比較的高めです。ランニングコストとしては、次亜塩素酸生成に必要な塩化ナトリウム(1回0.5gの分包)が消耗品として挙げられます。標準で300包が付属し、追加購入も可能です。フィルター類は、HEPAフィルターや脱臭フィルターの交換目安が約10年と長く、頻繁な交換は不要です。
プレフィルターは自動お掃除機能でホコリを掻き落としてくれるため、日常のお手入れの手間を軽減できます。加湿フィルターも水洗いができるため、衛生的に保ちやすいでしょう。
ジアイーノとは?その特徴とメリット・デメリット

パナソニックが展開する「ジアイーノ」は、次亜塩素酸の力で空間を除菌・脱臭することに特化した空間除菌脱臭機です。本体内部で塩タブレットと水道水から次亜塩素酸水溶液を生成し、その水溶液を含んだ除菌フィルターで空気を洗浄します。さらに、気体状の次亜塩素酸を空間に放出することで、浮遊菌だけでなく、壁や床に付着した菌やニオイの原因物質にも作用し、空間全体を清潔に保つことを目指します。
ジアイーノは、病院や福祉施設、幼稚園など、高い衛生管理が求められる場所で広く採用されており、その除菌・脱臭効果には定評があります。
ジアイーノの仕組みと空間除菌・消臭効果
ジアイーノの基本的な仕組みは、本体内部で塩タブレットと水道水を電気分解し、新鮮な次亜塩素酸水溶液を生成し続ける点にあります。吸い込んだ部屋の空気を、この次亜塩素酸水溶液を浸透させた除菌フィルターで洗浄し、除菌・脱臭します。洗浄された空気は、気体状の次亜塩素酸とともに部屋に放出され、浮遊している菌やウイルス、ニオイ成分を抑制するだけでなく、壁や家具に付着した菌やニオイにも効果を発揮します。
パナソニックは、安心できるpHと濃度に着目し、効果と安全性のバランスを重視して設計しており、放出される次亜塩素酸は空気中の塩素ガスの環境基準(0.5ppm)よりも低い濃度に抑えられています。これにより、人がいる空間でも安心して使用できる点が大きな強みです。
ジアイーノの導入費用とランニングコスト、メンテナンス
ジアイーノの導入費用はモデルによって異なりますが、家庭用で10万円台から、業務用ではさらに高額になる場合があります。ランニングコストとしては、次亜塩素酸水溶液の生成に必要な塩タブレットと、定期的なフィルター交換費用が挙げられます。塩タブレットは1日1〜2粒程度の使用が目安で、比較的経済的です。パナソニックはサブスクリプションサービスも提供しており、月額料金で新品の本体と塩タブレットのプレゼント、故障・物損保証が付くプランもあります。
メンテナンスについては、給水タンクや排水タンク、除菌フィルターの定期的お手入れが必要です。特に除菌フィルターは押し洗いで簡単にお手入れできるやわらかな素材が採用されています。フィルターや塩タブレットの交換費用も考慮に入れる必要がありますが、水道直結型の業務用モデルでは給排水作業が不要になるなど、利便性を高める工夫もされています。
ジアクリンとジアイーノを徹底比較!主要な違いを一覧で確認

ジアクリンとジアイーノは、どちらも次亜塩素酸の力を利用して空間の除菌・脱臭を行う製品ですが、そのアプローチや機能には明確な違いがあります。これらの違いを理解することが、あなたのニーズに合った製品を選ぶための大切な一歩となるでしょう。
生成方式と安全性への配慮
ジアクリンは、水と塩化ナトリウムを電気分解して本体内部で次亜塩素酸水を生成し、それを加湿フィルターに浸透させて空気を清浄します。一方、ジアイーノも塩タブレットと水道水を電気分解して次亜塩素酸水溶液を生成しますが、その水溶液を浸透させた除菌フィルターで空気を洗浄し、さらに気体状の次亜塩素酸を空間に放出する「気液接触方式」を採用しています。
安全性に関しては、両製品ともに人がいる空間での使用を想定し、放出される次亜塩素酸の濃度に配慮しています。特にジアイーノは、放出される次亜塩素酸が空気中の塩素ガスの環境基準(0.5ppm)より低い濃度にコントロールされているとされています。次亜塩素酸水自体は、正しく生成・使用すれば人体に安全であると多くの機関で示されていますが、次亜塩素酸ナトリウムとの混同や誤った使用方法には注意が必要です。
除菌・消臭効果の範囲と持続性
ジアクリンは、次亜塩素酸と複数のフィルター(アレルオフHEPAフィルター、脱臭フィルターなど)のW効果で、浮遊菌やウイルス、アレル物質、ニオイ成分を捕集・抑制します。特に、吸い込んだ空気を強力に清浄する能力に優れています。ジアイーノは、吸い込んだ空気を次亜塩素酸水溶液で洗浄するだけでなく、気体状の次亜塩素酸を空間に放出することで、浮遊菌やウイルス、そして壁や床に付着した菌やニオイにもアプローチし、空間全体を持続的に除菌・脱臭する効果が期待できます。
ペット臭や介護空間のニオイなど、空気清浄機では対策しきれない強力なニオイにも効果を発揮するとされています。
導入コストとランニングコストの比較
導入コストは、ジアクリンが店頭予想価格11万円前後からと、比較的高価な部類に入ります。ジアイーノも家庭用で10万円台から、業務用はさらに高額なモデルが存在します。ランニングコストでは、ジアクリンは塩化ナトリウムの補充が必要ですが、フィルターの交換目安が約10年と長いため、長期的な視点で見るとフィルターコストは抑えられます。
ジアイーノは塩タブレットの補充とフィルター交換が必要ですが、塩タブレットは比較的安価で、サブスクリプションサービスを利用すれば初期費用や消耗品の一部を抑えることも可能です。どちらの製品も、電気代や消耗品の費用を総合的に考慮して、長期的な視点で比較検討することが大切です。
メンテナンスの手間と設置場所
ジアクリンは、プレフィルターの自動お掃除機能や水洗い可能な加湿フィルターなど、日常のお手入れの負担を軽減する工夫がされています。ジアイーノも除菌フィルターの押し洗いなど、比較的簡単なお手入れで清潔を保てます。ただし、水タンクや排水タンクの毎日のお手入れは必要です。設置場所については、両製品ともに適用床面積に応じた設置が推奨されます。
ジアイーノは、キッチン周辺やペットが活動する場所の近く、空気が循環しやすい場所への設置が効果的とされています。また、高温多湿な場所や水のかかる場所、テレビやラジオの近く、カーテンなどで吸気口が塞がれる場所は避けるべきです。どちらの製品も、効果を最大限に発揮するためには、適切な設置場所を選ぶことが非常に重要です。
あなたに最適なのはどっち?選び方のポイント

ジアクリンとジアイーノ、どちらを選ぶべきかは、あなたの重視する点や使用環境によって変わってきます。それぞれの製品が持つ特性を理解し、ご自身の状況と照らし合わせながら、最適な選択をするためのポイントを見ていきましょう。
コストパフォーマンスを重視するなら
初期費用とランニングコストの両方を考慮することが、コストパフォーマンスを考える上でのコツです。ジアクリンは本体価格が比較的高めですが、フィルターの交換目安が長く、自動お掃除機能があるため、日常のメンテナンス費用や手間を抑えられます。一方、ジアイーノは塩タブレットの補充が必要ですが、サブスクリプションサービスを利用すれば、初期費用を抑えつつ、定期的な消耗品の供給や保証を受けられる場合があります。
長期的な視点で、電気代、消耗品費用、メンテナンスの手間を総合的に評価し、ご自身の予算に合った製品を選ぶことが大切です。
手軽さと信頼性を重視するなら
日々の使いやすさや、メーカーの信頼性は製品選びの重要な要素です。ジアクリンは、自動お掃除機能や水洗い可能なフィルターなど、お手入れの手軽さに配慮した設計が特徴です。日立という大手メーカーの製品であるため、品質やサポート体制にも安心感があります。ジアイーノはパナソニックという大手家電メーカーの製品であり、その信頼性は高く評価されています。
塩タブレットを投入するだけで次亜塩素酸水溶液を生成できる手軽さも魅力です。また、業務用としても多くの施設で採用されている実績は、その効果と信頼性の根拠となります。
安全性と効果のバランスで選ぶなら
次亜塩素酸を使用する製品であるため、安全性は特に気になる点でしょう。両製品ともに、人がいる空間での使用を考慮し、放出される次亜塩素酸の濃度に配慮した設計がされています。ジアイーノは、放出される次亜塩素酸が空気中の塩素ガスの環境基準よりも低い濃度にコントロールされているとパナソニックが明言しており、第三者機関による複数の検証実験でも安全性が確認されています。
効果の面では、ジアクリンは次亜塩素酸と高性能フィルターの組み合わせで、空気清浄機能も兼ね備えている点が特徴です。ジアイーノは、空間全体の除菌・脱臭に特化しており、付着菌やニオイへのアプローチも強力です。ご自身の使用目的(単なる空気清浄も求めるのか、徹底した空間除菌・脱臭を求めるのか)と、各製品の安全対策を比較して、納得のいく選択をしてください。
よくある質問

- 次亜塩素酸水は人体に安全ですか?
- ジアクリンやジアイーノに加湿機能はありますか?
- ジアクリンとジアイーノはどこで購入できますか?
- 次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの違いは何ですか?
- 空間除菌脱臭機はどのような場所での使用がおすすめですか?
次亜塩素酸水は人体に安全ですか?
次亜塩素酸水は、正しく生成され、適切な濃度で使用される限り、人体に安全であるとされています。人間の肌と同じ弱酸性の溶液であり、医療施設や介護施設、保育施設などでも除菌に使われています。誤って口に入っても、口や鼻の粘膜に触れた瞬間に除菌すると同時に、非常に薄い塩水に分解されるため、問題ないとされています。
ただし、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤の主成分)とは全く異なる物質であり、混同しないよう注意が必要です。不適切な製法で作られた次亜塩素酸水や、間違った使い方をすると危険が伴う可能性もあるため、信頼できるメーカーの製品を選び、使用方法をよく確認することが大切です。
ジアクリンやジアイーノに加湿機能はありますか?
はい、ジアクリン(ZP-GA1000T)には加湿機能が搭載されています。除菌・脱臭を行いながら、最大約800ml/時の加湿が可能です。一方、ジアイーノは空間除菌脱臭に特化した製品であり、基本的に加湿機能は搭載されていません。一部のモデルでは加湿量を制御できる機能が追加された業務用製品もありますが、家庭用ジアイーノは加湿機能がないと認識しておくと良いでしょう。
ジアクリンとジアイーノはどこで購入できますか?
ジアクリンは、日立の家電品を取り扱う家電量販店やオンラインストアで購入できます。ジアイーノは、パナソニックの家電製品を取り扱う家電量販店やオンラインストアで購入可能です。また、パナソニックはジアイーノの定額利用(サブスクリプション)サービスも提供しており、月額料金で利用できるプランもあります。業務用モデルは、家電量販店だけでなく、設備業者や代理店を通じて導入されることが多いです。
次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの違いは何ですか?
次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムは、名前は似ていますが全く異なる物質です。次亜塩素酸水は、食塩水や塩酸を電気分解して得られる水溶液で、殺菌成分である次亜塩素酸(HClO)が主成分です。pH値は弱酸性から微酸性で、人体への刺激が少なく、食品の消毒や物品の除菌などに用いられます。一方、次亜塩素酸ナトリウムは、塩素系漂白剤(ハイターやカビキラーなど)の主成分であり、強アルカリ性です。
殺菌力はありますが、皮膚に付着するとやけどのような症状を引き起こす可能性があり、酸性のものと混ぜると有毒ガスが発生する危険性があります。両者は殺菌成分が同じ次亜塩素酸であるものの、その状態やpH値、使用方法、人体への影響が大きく異なります。
空間除菌脱臭機はどのような場所での使用がおすすめですか?
空間除菌脱臭機は、特にニオイやウイルス対策を重視したい場所での使用がおすすめです。例えば、ペットを飼っている家庭でのペット臭対策、介護施設や病院での衛生管理、飲食店やオフィスでの空間の清潔保持に役立ちます。家庭内では、キッチン周辺の調理臭、部屋干し臭が気になる場所、トイレや玄関など、ニオイが発生しやすい場所への設置が効果的です。
ただし、喫煙環境では次亜塩素酸の濃度が不足し、除菌・脱臭効果が低下する可能性があるため注意が必要です。製品の適用床面積を確認し、部屋の広さに合ったモデルを選ぶことが、効果を最大限に引き出すための大切なポイントです。
まとめ
- ジアクリンは日立製、ジアイーノはパナソニック製の空間除菌脱臭機です。
- ジアクリンは次亜塩素酸とフィルターのW効果で除菌・脱臭・加湿・集じんを行います。
- ジアイーノは次亜塩素酸の気液接触方式で空間全体を除菌・脱臭します。
- ジアクリンは本体内で高濃度次亜塩素酸水を生成し、加湿フィルターで清浄します。
- ジアイーノは塩タブレットと水から次亜塩素酸水溶液を生成し、気体状で放出します。
- ジアクリンは加湿機能が充実しており、除菌と加湿を両立できます。
- ジアイーノは空間除菌脱臭に特化しており、加湿機能は基本的にありません。
- 両製品とも人がいる空間での使用を考慮し、次亜塩素酸濃度に配慮しています。
- ジアクリンの導入費用は比較的高めですが、フィルター交換目安が長いです。
- ジアイーノは塩タブレットの補充が必要ですが、サブスクリプションもあります。
- ジアクリンは自動お掃除機能など、メンテナンスの手軽さに工夫があります。
- ジアイーノは水タンクなどの定期的お手入れが必要です。
- 次亜塩素酸水は次亜塩素酸ナトリウムとは異なり、正しく使えば安全です。
- ペット臭や介護臭、ウイルス対策など、特定のニオイ対策に有効です。
- 設置場所は、製品の適用床面積や注意点を守ることが効果を高めるコツです。
