愛車の350ccバイクで快適なツーリングを楽しむためにも、定期的な車検は欠かせません。しかし、「車検費用はどのくらいかかるのだろう?」「少しでも安く抑える方法はないだろうか?」と、費用に関して不安を感じている方もいるのではないでしょうか。
本記事では、350ccバイクの車検がなぜ必要なのかという基本から、費用内訳、ユーザー車検と業者依頼の比較、そして費用を安く抑えるための具体的なコツまで、あなたの疑問を解決するための情報を網羅的に解説します。車検を控えている方も、これから350ccバイクの購入を検討している方も、ぜひ参考にしてください。
350ccバイクに車検はなぜ必要?排気量区分と義務

バイクの車検は、排気量によってその必要性が異なります。特に350ccバイクの場合、法律で定められた「小型二輪」に分類されるため、車検が義務付けられています。この区分を理解することは、バイクを安全に、そして合法的に乗り続ける上で非常に重要です。
日本では、道路運送車両法に基づき、排気量251cc以上のバイクは「小型二輪自動車」として扱われ、定期的な車検を受けることが義務付けられています。これには、350ccバイクも含まれるのです。新車登録から3年後に最初の車検を受け、それ以降は2年ごとに継続検査を受ける必要があります。この制度は、車両が国の定める保安基準に適合しているかを確認し、公道の安全を確保することを目的としています。
車検は単なる手続きではなく、あなたのバイクが安全な状態を保っているかを公的に証明する大切な機会です。
251cc以上のバイクは「小型二輪」として車検が義務付けられている
排気量が251cc以上のバイクは、法律上「小型二輪自動車」に分類され、車検の対象となります。これは、これらのバイクが高速道路を走行できるなど、より高い走行性能を持つため、安全基準の維持が特に重要視されるためです。車検では、ブレーキ性能、排気ガス、灯火類、車体構造など、多岐にわたる項目が検査されます。この検査に合格することで、あなたのバイクが公道を安全に走行できる状態にあることが認められるのです。
車検の有効期間は、新車登録から初回が3年間、それ以降は2年ごととなります。
250cc以下の「軽二輪」との違いと車検不要の理由
一方、排気量が125cc超250cc以下のバイクは「軽二輪自動車」に分類され、車検の義務がありません。これは、軽二輪が高速道路を走行できないことや、一般的に小型で取り回しがしやすい特性を持つため、小型二輪とは異なる基準が適用されているためです。車検が不要な点は維持費を抑える大きなメリットとなりますが、だからといってメンテナンスが不要というわけではありません。
軽二輪であっても、道路運送車両法で定められた日常点検や定期点検整備は使用者の義務です。 車検がない分、自己管理がより一層求められることを忘れてはなりません。
350ccバイクの車検費用内訳と相場

350ccバイクの車検費用は、大きく分けて「法定費用」「整備費用」「代行手数料」の3つの要素で構成されます。これらの費用は、どこで車検を受けるかによって大きく変動するため、内訳を理解しておくことが費用を抑えるための第一歩となります。ここでは、それぞれの費用の詳細と一般的な相場について解説します。
必ずかかる法定費用(自賠責保険料、自動車重量税、検査手数料)
法定費用は、国や法律によって定められているため、どの業者に依頼しても、あるいはユーザー車検を選択しても金額は変わりません。これは、車検を受ける上で必ず支払う必要がある費用です。法定費用には、以下の3つが含まれます。
- 自賠責保険料:交通事故の被害者救済を目的とした強制保険で、車検時に2年分をまとめて支払います。251cc以上のバイクの場合、2年契約で約8,760円程度が目安です(2025年現在)。
- 自動車重量税:バイクの重量に応じて課税される税金で、車検時に2年分をまとめて納付します。初度登録から12年未満のバイクは3,800円、13年経過で4,600円、18年経過で5,000円が目安となります。
- 検査手数料(印紙代):車検を受ける際に国に支払う手数料です。継続検査の場合、小型二輪で1,700円、新規検査で2,000円が目安です。
これらの法定費用は、合計で約14,000円~16,000円程度が目安となるでしょう。
整備費用と代行手数料の目安
法定費用以外にかかるのが、整備費用と代行手数料です。これらは業者に車検を依頼した場合に発生する費用で、依頼先やバイクの状態によって大きく変動します。
- 整備費用:車検に通るために必要な点検や部品交換、修理にかかる費用です。日頃のメンテナンス状況やバイクの年式、走行距離によって大きく変わります。例えば、タイヤやブレーキパッド、オイルなどの消耗品の交換が必要な場合、その費用が加算されます。
- 代行手数料:車検の申請手続きや検査の代行を業者に依頼する場合に発生する費用です。ユーザー車検ではこの費用はかかりません。業者によって金額は異なりますが、一般的には数千円から数万円程度が目安です。
カーディーラーに依頼した場合の車検基本料は30,000円〜90,000円程度、車検専門店では15,000円〜25,000円程度が相場とされています。 整備費用と代行手数料は、車検費用の総額を大きく左右する要素です。
ユーザー車検と業者依頼の費用比較
車検費用を抑える上で、ユーザー車検と業者依頼のどちらを選ぶかは大きなポイントです。それぞれのメリット・デメリットを比較してみましょう。
- ユーザー車検:自分で運輸支局にバイクを持ち込み、検査を受ける方法です。最大のメリットは、代行手数料や業者による点検基本料がかからないため、法定費用と最低限の整備費用のみで済む点です。これにより、車検費用を1万円台に抑えることも可能です。 しかし、自分で書類の準備や事前整備、検査ラインでの対応を行う必要があり、専門知識や手間がかかります。また、検査に合格しても24ヶ月点検は別途行う義務があります。
- 業者依頼:ディーラー、車検専門店、バイクショップなどに依頼する方法です。費用はユーザー車検よりも高くなりますが、専門知識を持ったプロが点検・整備・手続きを全て行ってくれるため、手間がかからず確実に車検を通せる安心感があります。 費用は業者や整備内容によって大きく異なり、総額で数万円から10万円以上になることもあります。
費用を重視するならユーザー車検、手間と安心感を重視するなら業者依頼が適していると言えるでしょう。
車検費用を安く抑えるためのコツ

350ccバイクの車検費用は、工夫次第で安く抑えることが可能です。ここでは、具体的な費用削減のコツを3つご紹介します。これらの方法を実践することで、賢く車検をクリアし、愛車とのバイクライフをより長く楽しむことができるでしょう。
ユーザー車検に挑戦して代行手数料を削減する
車検費用を最も大きく削減できる方法の一つが、ユーザー車検に挑戦することです。ユーザー車検とは、バイクの所有者自身が運輸支局にバイクを持ち込み、検査を受ける方法を指します。この方法の最大の利点は、業者に支払う代行手数料や点検基本料が不要になる点です。法定費用(自賠責保険料、自動車重量税、検査手数料)は必ずかかりますが、それ以外の費用を大幅に抑えることが可能です。
自分で手続きや検査を行う手間はかかりますが、費用削減効果は非常に大きいため、バイクの整備に自信がある方や、時間的な余裕がある方には特におすすめです。 事前にインターネットで予約し、必要書類を準備し、検査ラインでの流れを把握しておけば、スムーズに進められます。
日頃のメンテナンスで整備費用を最小限にする
車検費用の中で、法定費用以外で大きな割合を占めるのが整備費用です。この整備費用を抑えるための最も効果的な方法は、日頃からこまめにバイクのメンテナンスを行うことです。定期的なオイル交換、タイヤの空気圧チェック、ブレーキの点検、灯火類の確認などを自分で行うことで、車検時に大きな修理や部品交換が必要になるリスクを減らせます。
小さな不具合を早期に発見し対処することで、結果的に高額な整備費用を未然に防ぐことにつながります。 また、日常点検や定期点検は、道路運送車両法で使用者に義務付けられているため、安全運転のためにも欠かせません。
複数の業者から見積もりを取り比較検討する
ユーザー車検に不安がある場合や、時間がない場合は、業者に依頼するのが一般的です。しかし、業者によって車検費用は大きく異なります。カーディーラー、車検専門店、バイク用品店、ガソリンスタンド、民間の整備工場など、様々な選択肢があるため、複数の業者から見積もりを取り、内容を比較検討することが大切です。 見積もり時には、法定費用以外の「車検基本料」や「整備費用」の内訳を詳しく確認し、不要な整備が含まれていないか、予防整備の範囲は適切かなどを相談しましょう。
複数の見積もりを比較することで、適正な価格で信頼できる業者を見つけ出すことが可能になります。
車検の流れと準備すべきこと

350ccバイクの車検をスムーズに進めるためには、事前に流れを把握し、必要な準備を整えておくことが大切です。特に、有効期間の確認や必要書類の準備、そして事前の点検整備は、車検を無事にクリアするための重要なポイントとなります。ここでは、車検の流れと準備すべきことについて詳しく解説します。
車検の有効期間と適切な予約時期
350ccバイク(小型二輪自動車)の車検は、新車登録から初回が3年後、それ以降は2年ごとに受ける義務があります。車検の有効期間は車検証に記載されているため、必ず確認しましょう。車検満了日の1ヶ月前から車検を受けることができ、この期間内に受けても次回の車検満了日は早まりません。 理想的な予約タイミングとしては、車検満了日の2ヶ月前から3ヶ月前に予約を行うのが最も望ましいとされています。
繁忙期を避け、余裕を持って予約することで、希望する日時で車検を受けやすくなります。車検予約は、業者に依頼する場合は電話やWeb、ユーザー車検の場合は運輸支局のWebサイトから行います。
必要書類の準備と確認
車検を受ける際には、いくつかの書類が必要です。これらの書類が不足していると、車検を受けることができませんので、事前にしっかりと準備しておきましょう。主な必要書類は以下の通りです。
- 自動車検査証(車検証):バイクの登録情報が記載された重要な書類です。原本を持参しましょう。
- 自動車税納税証明書:自動車税を納付したことを証明する書類です。納税証明書の電子化が進んでいますが、念のため準備しておくと安心です。
- 自動車損害賠償責任保険証明書(自賠責保険証明書):自賠責保険に加入していることを証明する書類です。新しい保険期間の証明書が必要です。
- 定期点検整備記録簿:24ヶ月点検などの定期点検の記録が記載された書類です。ユーザー車検の場合でも、点検整備は義務付けられています。
- 自動車検査票:車検場で記入する書類です。
- 自動車重量税納付書:車検場で記入し、重量税を納付するための書類です。
- 継続審査申請書(普通車は「第3号様式」):車検場で記入する申請書です。
これらの書類は、事前に準備しておくことで、当日の手続きをスムーズに進められます。特に、車検証や自賠責保険証明書は、有効期限が切れていないか確認しましょう。
事前点検・整備のポイント
車検を無事に通過するためには、事前の点検・整備が非常に重要です。特にユーザー車検を行う場合は、自分でバイクの状態をチェックし、必要に応じて整備を行う必要があります。業者に依頼する場合でも、事前に自分で点検しておくことで、不必要な整備を避け、費用を抑えることにつながります。 以下の項目は、車検で特にチェックされやすいポイントです。
- 灯火類:ヘッドライト、テールランプ、ウインカー、ブレーキランプが全て正常に点灯・点滅するか。レンズの割れや汚れがないか。
- タイヤ:溝の深さが十分か(スリップサインが出ていないか)、ひび割れや損傷がないか、空気圧は適正か。
- ブレーキ:ブレーキレバーやペダルの遊びが適正か、効き具合はどうか。ブレーキフルードの量も確認しましょう。
- 排気ガス:マフラーから異常な色の煙が出ていないか、排気音は大きすぎないか。
- 車体:フレームやサスペンションに損傷やガタつきがないか。ハンドルがスムーズに動くか。
- その他:ホーンが鳴るか、ミラーがしっかり固定されているか、スピードメーターが正常に作動するかなど。
これらの項目を事前に確認し、必要に応じて部品交換や調整を行うことで、車検での不合格を防ぎ、再検査の手間や費用を省くことができます。
よくある質問

- 350ccバイクの車検はどのくらいの頻度で受ける必要がありますか?
- 車検切れのバイクを運転するとどうなりますか?
- ユーザー車検は難しいですか?
- 車検に通らない主な原因は何ですか?
- 車検費用はクレジットカードで支払えますか?
- 車検の時期を忘れないための方法はありますか?
- 250ccバイクは車検が必要ですか?
- バイクの車検に必要な書類は何ですか?
350ccバイクの車検はどのくらいの頻度で受ける必要がありますか?
350ccバイクは「小型二輪自動車」に分類されるため、新車登録から初回は3年後、それ以降は2年ごとに車検を受ける必要があります。 車検の有効期間は車検証に記載されていますので、必ず確認し、満了日までに継続検査を受けましょう。
車検切れのバイクを運転するとどうなりますか?
車検切れのバイクで公道を走行すると、法律違反となり重い罰則が科せられます。具体的には、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金、違反点数6点、30日間の免許停止処分が課されます。 また、自賠責保険も同時に切れている場合は、さらに重い罰則が適用される可能性があります。 車検切れに気づいたら、絶対に公道を走行せず、仮ナンバーを取得するか、レッカー移動で車検場へ運びましょう。
ユーザー車検は難しいですか?
ユーザー車検は、業者に依頼するよりも費用を抑えられるメリットがありますが、自分で書類の準備、事前整備、検査ラインでの対応を行うため、ある程度の知識と手間が必要です。 しかし、インターネットで情報収集したり、予備検査場(テスター屋)を利用したりすることで、初心者でも挑戦することは可能です。 整備に自信がない場合は、点検整備だけをプロに依頼する「テスター屋」の利用も検討すると良いでしょう。
車検に通らない主な原因は何ですか?
車検に通らない主な原因としては、灯火類の不点灯や光軸のズレ、タイヤの溝不足やひび割れ、ブレーキの効き不良、排気ガスの基準値オーバー、マフラーの音量過大、車体構造の変更(違法改造)などが挙げられます。 事前にこれらの項目をセルフチェックし、必要に応じて整備を行うことで、不合格のリスクを減らせます。
車検費用はクレジットカードで支払えますか?
車検費用はクレジットカードで支払える場合がありますが、注意が必要です。多くの業者では、法定費用(自賠責保険料、自動車重量税、検査手数料)は現金払いのみとしていることがほとんどです。 これは、法定費用には業者の利益が含まれないため、クレジットカード決済に伴う手数料を業者側が負担すると赤字になるためです。
車検基本料や整備費用はクレジットカード払いが可能な場合が多いので、事前に依頼する業者に確認しましょう。
車検の時期を忘れないための方法はありますか?
車検の時期を忘れないためには、いくつかの方法があります。車検証に記載されている満了日をスマートフォンのカレンダーに登録したり、リマインダーを設定したりするのが効果的です。また、車検業者によっては、満了日が近づくとハガキやメールで通知してくれるサービスもあります。 車検満了日の2~3ヶ月前には、意識的に車検について考え始める習慣をつけることが大切です。
250ccバイクは車検が必要ですか?
いいえ、250ccバイク(軽二輪自動車)は車検が不要です。 これは、道路運送車両法によって「検査対象外軽自動車」と規定されているためです。ただし、車検が不要だからといってメンテナンスが不要なわけではなく、日常点検や定期点検整備は使用者の義務として法律で定められています。
バイクの車検に必要な書類は何ですか?
バイクの車検に必要な主な書類は、自動車検査証(車検証)、自動車税納税証明書、自動車損害賠償責任保険証明書(自賠責保険証明書)、定期点検整備記録簿、自動車検査票、自動車重量税納付書、継続審査申請書などです。 これらの書類は、車検を受ける際に必ず必要となるため、事前に準備し、有効期限が切れていないか確認しておきましょう。
まとめ
- 350ccバイクは「小型二輪自動車」に分類され車検が義務付けられています。
- 新車登録から初回は3年、以降は2年ごとに車検が必要です。
- 車検費用は法定費用、整備費用、代行手数料で構成されます。
- 法定費用は自賠責保険料、自動車重量税、検査手数料の合計です。
- 法定費用はどの車検方法でも金額は変わりません。
- 整備費用はバイクの状態や依頼先で大きく変動します。
- 代行手数料は業者に依頼した場合に発生する費用です。
- ユーザー車検は費用を安く抑える最大のコツです。
- 日頃のメンテナンスで整備費用を削減できます。
- 複数の業者から見積もりを取り比較検討しましょう。
- 車検満了日の2~3ヶ月前には予約を始めるのが理想です。
- 車検証、納税証明書、自賠責保険証などは必須書類です。
- 事前の灯火類、タイヤ、ブレーキなどの点検が重要です。
- 車検切れでの公道走行は重い罰則の対象です。
- 法定費用は現金払いのみの業者が多いので注意が必要です。
