20代の皆さんは、ご自身の脈拍が健康な範囲内にあるかご存じでしょうか。脈拍は、心臓の健康状態を示す大切なバロメーターです。本記事では、20代の方々が知っておくべき脈拍の正常値、正しい測り方、そしてもし異常が見られた場合の対処法について詳しく解説します。
日々の生活の中で、自分の体のサインに意識を向けることは、健康を維持するための第一歩です。この記事を通じて、ご自身の脈拍を理解し、より健やかな毎日を送るための参考にしてください。
20代の脈拍正常値を知る前に:脈拍とは何か?

脈拍とは、心臓が全身に血液を送り出す際に、動脈に生じる拍動のことです。この拍動は、通常1分間の回数で数えられ、「脈拍数」として表現されます。脈拍は、手首や首などの体表面近くの動脈で感じることができ、私たちの健康状態を把握するための重要な指標の一つです。
心臓はポンプのように血液を全身に送り出す役割を担っており、その動きが脈拍として体に伝わります。脈拍の数やリズム、強さなどを確認することで、心臓の働きや全身の血流状態を知る手がかりになります。
脈拍と心拍の違い
脈拍とよく似た言葉に「心拍」がありますが、これらにはわずかな違いがあります。心拍とは、1分間に心臓が拍動する回数そのものを指します。一方、脈拍は、その心臓の拍動が動脈に伝わり、体表面で触れることができる回数を指します。
通常、心臓が拍動すればその拍動は動脈に伝わるため、心拍数と脈拍数は一致します。しかし、不整脈など心臓のリズムに異常がある場合、心臓が拍動していても末梢の動脈までその拍動が伝わらないことがあり、心拍数と脈拍数が一致しないケースもあります。
そのため、脈拍を測ることは、心臓の状態や血液循環の異常を知るための大切な手がかりとなります。
脈拍が教えてくれる体のサイン
脈拍は、単に心臓の動きを示すだけでなく、私たちの体のさまざまな状態を教えてくれる大切なサインです。脈拍の数やリズム、強さに変化がある場合、それは心臓や血液循環に関連した病気の可能性を示唆していることがあります。
例えば、脈拍が速すぎたり遅すぎたり、あるいは不規則なリズムを刻んだりする場合、不整脈や心臓病、貧血、甲状腺機能亢進症などの疾患が隠れている可能性も考えられます。
また、脈拍は運動時や緊張時、ストレスを感じている時、体温が上昇している時など、さまざまな要因によって変動します。 普段からご自身の脈拍を把握しておくことで、体調の変化や病気の早期発見につながることもあります。
20代の脈拍正常値はどのくらい?具体的な基準を解説

20代の脈拍の正常値は、一般的に成人と同じく、安静時に1分間に60回から100回程度とされています。 しかし、これはあくまで一般的な目安であり、個人差や性別、日々の活動量などによっても変動することがあります。
例えば、日常的に激しい運動をしているスポーツ選手の場合、安静時の脈拍数が60回を下回ることも珍しくありません。 逆に、運動不足の人は脈拍数が多くなる傾向があると言われています。
安静時脈拍数の正常範囲
安静時脈拍数とは、体を動かさずリラックスした状態で測定した脈拍数のことです。20代の安静時脈拍数の平均値は、男性で63回前後、女性で69回前後というデータもあります。 また、別の情報では、20代の平均心拍数は70~80回とされており、男性が74回、女性が78回という報告もあります。
一般的に、成人の安静時脈拍数は60~100回/分が正常範囲とされていますが、個人差が大きいため、ご自身の普段の脈拍数を把握しておくことが大切です。
もし、安静時にもかかわらず脈拍が常に100回を超える場合(頻脈)や、50回を下回る場合(徐脈)は、何らかの異常が隠れている可能性も考えられます。
運動時の脈拍数と目標心拍数
運動をすると、体が必要とする酸素量が増えるため、心臓はより多くの血液を全身に送り出そうと働き、脈拍数は増加します。 運動時の脈拍数は、運動強度によって大きく変化します。
健康維持やダイエットを目的とした運動では、「目標心拍数」を設定することが効果的です。目標心拍数は、一般的に「(220 – 年齢)× 運動強度(%)」で計算されます。例えば、20代の方であれば、「(220 – 20)× 0.6~0.8」で、120~160回/分程度が目安となります。
運動中に脈拍が目標心拍数に達しているかを確認することで、運動の効果を最大限に引き出し、安全にトレーニングを進めることができます。
脈拍に影響を与える要因
脈拍は、さまざまな要因によって変動します。主な要因としては、以下のようなものが挙げられます。
- 年齢: 一般的に、若い人は脈拍が多く、年齢が上がるにつれて減少する傾向があります。
- 性別: 女性は男性よりも脈拍がやや高い傾向にあると言われています。
- 運動習慣: 日常的に運動をしている人は安静時脈拍が低く、運動不足の人は高くなる傾向があります。
- ストレスや緊張: 精神的なストレスや緊張、興奮状態にあると、自律神経の働きによって脈拍が速くなります。
- 体温: 発熱時など体温が上昇すると、脈拍も増加します。
- 睡眠不足や疲労: 睡眠不足や疲労が蓄積すると、自律神経のバランスが乱れ、脈拍が高くなることがあります。
- カフェインやアルコール: 過剰な摂取は、心拍数を上昇させる要因となります。
- 疾患: 不整脈、貧血、甲状腺機能亢進症、心臓病などの疾患がある場合、脈拍に異常が生じることがあります。
- 薬の副作用: 一部の薬は、脈拍に影響を与えることがあります。
これらの要因を理解することで、ご自身の脈拍の変化をより正確に判断できるようになります。
正しい脈拍の測り方:自宅で簡単にチェックするコツ

脈拍は、自宅で簡単に測定することができます。正しい測り方を身につけることで、日々の健康管理に役立てましょう。脈拍を測る際は、できるだけリラックスした状態で、安静にしている時に行うのがおすすめです。
特に、朝の起床直後や夜の就寝前など、気持ちが落ち着いている時に測ると、より正確な安静時脈拍数を把握できます。
脈拍を測る場所と準備
脈拍を測る最も一般的な場所は、手首の親指側にある「橈骨動脈(とうこつどうみゃく)」です。 ここは骨と筋の間にあり、脈が最も触れやすい部分です。
測定を始める前に、以下の準備をしましょう。
- 秒針付きの時計、またはストップウォッチを用意する。
- 椅子に座るなどして、楽な姿勢でリラックスする。
- 測定する腕をテーブルなどに置いて安定させる。
これらの準備を整えることで、より正確な測定が可能になります。
正確に測るための手順
脈拍を正確に測るための手順は以下の通りです。
- 手のひらを上向きにし、測定する手首の親指側にある橈骨動脈に、反対側の手の人差し指、中指、薬指の3本の指を軽く当てます。
- 指を軽く押し当てると、「ドクドク」という拍動を感じることができます。
- 秒針付きの時計を見ながら、1分間(60秒間)の拍動回数を数えます。
- もし1分間測るのが難しい場合は、15秒間の拍動回数を数え、それを4倍する方法や、30秒間の拍動回数を数え、それを2倍する方法でもおおよその脈拍数を算出できます。 ただし、不整脈の可能性がある場合は、1分間しっかり測るようにしましょう。
- 左右の腕で脈拍に差がないか確認することも大切です。
親指で測ると、測定者自身の脈拍と混同してしまう可能性があるため、人差し指、中指、薬指の3本を使うのが良いでしょう。
測るタイミングと注意点
脈拍を測るタイミングは、安静時が最も適しています。特に、朝起きてすぐの、まだ体を動かしていない状態や、夜寝る前のリラックスした状態がおすすめです。
測定時の注意点としては、以下のようなものがあります。
- 食後や入浴後、運動直後、興奮している時などは避ける: これらの状況では脈拍が一時的に上昇するため、正確な安静時脈拍数を測ることができません。
- カフェインやアルコールの摂取後も避ける: これらも脈拍に影響を与える可能性があります。
- リラックスした状態で行う: 緊張していると脈拍が速くなることがあります。
- 継続して測定する: 毎日同じ時間に測定することで、ご自身の平常時の脈拍を把握し、変化に気づきやすくなります。
これらのコツを実践して、日々の脈拍チェックを習慣にしましょう。
脈拍が正常値から外れたら?考えられる原因と対処法

脈拍が正常範囲(安静時60~100回/分)から外れる場合、それは体の何らかのサインかもしれません。脈拍が速い「頻脈」、遅い「徐脈」、そして不規則な「不整脈」について、それぞれの考えられる原因と、どのように対処すれば良いかを解説します。
ご自身の脈拍に異変を感じたら、まずは落ち着いて状況を観察し、必要に応じて医療機関を受診する決定をすることが大切です。
脈拍が速い(頻脈)場合
安静時に脈拍が1分間に100回を超える状態を「頻脈」と呼びます。 頻脈の原因は多岐にわたりますが、一時的なものから病気が隠れているものまでさまざまです。
考えられる原因としては、以下のようなものがあります。
- 生理的な反応: 運動、緊張、興奮、ストレス、発熱、脱水など。
- 生活習慣の乱れ: 睡眠不足、過労、カフェインやアルコールの過剰摂取、喫煙。
- 疾患: 不整脈(頻脈性不整脈)、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)、貧血、心不全、狭心症、心筋梗塞、心筋症、高血圧など。
- 薬の副作用: 一部の薬が頻脈を引き起こすことがあります。
一時的な頻脈であれば、安静にしてリラックスすることで落ち着くことが多いです。 息を大きく吸い込んでお腹に力を入れて数秒間こらえる「バルサルバ手技」や、顔を冷たい水に浸すなどの方法も有効な場合があります。 しかし、めまい、失神、強い動悸、胸の苦しさ、息切れなどの症状を伴う場合や、安静にしても症状が続く場合は、すぐに医療機関を受診してください。
脈拍が遅い(徐脈)場合
安静時に脈拍が1分間に60回未満(または50回以下)の状態を「徐脈」と呼びます。 徐脈も頻脈と同様に、生理的なものから病気が隠れているものまであります。
考えられる原因としては、以下のようなものがあります。
- 生理的な反応: 睡眠中や寝入りばな、リラックスしている時。 特に、持久力トレーニングをしているスポーツ選手は、安静時脈拍が低い傾向にあります(スポーツ心臓)。
- 疾患: 不整脈(徐脈性不整脈、洞不全症候群、房室ブロック)、心臓病、甲状腺機能低下症など。
- 薬の副作用: 一部の薬が徐脈を引き起こすことがあります。
徐脈であっても、特に症状がなく日常生活を送れている場合は問題ないことが多いです。 しかし、めまい、失神、ふらつき、だるさ、息切れ、足のむくみなどの症状がある場合は、治療が必要な不整脈が原因である可能性もあるため、医療機関を受診して相談してください。
脈拍が不規則(不整脈)な場合
脈拍のリズムが乱れる状態を「不整脈」と呼びます。 不整脈にはさまざまな種類があり、心配のないものから治療が必要なものまで多様です。
不整脈の原因としては、以下のようなものが挙げられます。
- 生理的なもの: 健康な人でも、一時的に脈が飛んだり、不規則になったりすることがあります。
- 生活習慣の乱れ: 睡眠不足、過労、飲酒、ストレスなどが自律神経のバランスを乱し、不整脈を引き起こすことがあります。
- 疾患: 心臓病(心筋梗塞、狭心症、心房細動、心筋症、心臓弁膜症など)、甲状腺ホルモンの異常、自律神経失調症など。
脈が飛ぶのが1分間の通常脈拍数の1割以下であれば問題ないことが多いですが、長く続いたり、多発したりする場合は注意が必要です。 動悸、めまい、息切れ、胸の圧迫感などの症状を伴う場合は、医療機関を受診し、心電図検査などで詳しく調べてもらいましょう。
医療機関を受診する目安
脈拍の異常を感じた際に、どのような状況で医療機関を受診すべきかを知っておくことは重要です。以下のような症状が見られる場合は、早めに循環器内科を受診することをおすすめします。
- 安静時にもかかわらず、脈拍が常に100回/分を超える(頻脈)。
- 安静時にもかかわらず、脈拍が常に60回/分未満(または50回/分以下)である(徐脈)。
- 脈拍が不規則で、頻繁に脈が飛んだり、リズムが乱れたりする。
- 動悸、息切れ、胸の痛みや圧迫感、めまい、ふらつき、失神、吐き気、冷や汗などの症状を伴う。
- スマートウォッチなどで測定した脈拍が、普段と比べて大きく変動している。
- ご自身の脈拍に不安を感じる、または心配な症状が続く。
これらの症状は、心臓病やその他の重篤な疾患のサインである可能性があります。早期に診断を受け、適切な治療を開始することが大切です。
健康な脈拍を保つための生活習慣

20代は、心臓の動きが最も活発な時期と言われています。 この時期から健康的な生活習慣を意識することは、将来にわたって心臓の健康を保ち、脈拍を安定させるために非常に重要です。日々の少しの心がけが、健やかな体を作る土台となります。
ここでは、脈拍を正常に保つための具体的な生活習慣のコツをご紹介します。
食生活の見直し
バランスの取れた食生活は、心臓の健康を維持し、脈拍を安定させるために欠かせません。
- 減塩を心がける: 塩分の摂りすぎは高血圧の原因となり、心臓に負担をかけます。1日6g未満の摂取を目指しましょう。
- 野菜や果物を積極的に摂る: ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれており、心臓病のリスクを低減するのに役立ちます。
- 飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を控える: これらは悪玉コレステロールを増やし、動脈硬化を促進する可能性があります。
- カフェインやアルコールの過剰摂取を避ける: これらは心拍数を上昇させたり、自律神経のバランスを乱したりすることがあります。
偏った食事にならないように、栄養バランスの良い食事を意識しましょう。
適度な運動の習慣化
適度な運動は、心臓を強くし、心肺機能を高めることで、安静時脈拍数を安定させる効果が期待できます。 特に、日常的に運動をしている人は、安静時脈拍が低い傾向にあります。
- 有酸素運動を取り入れる: ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリングなど、無理なく続けられる有酸素運動を週に3~5回、30分程度行うのがおすすめです。
- 運動強度に注意する: 過度な運動はかえって心臓に負担をかけることがあります。ご自身の体力レベルに合わせた運動強度で行いましょう。
- 運動習慣がない人も少しずつ始める: 運動を全くしない人は脈拍が多くなる傾向があるため、20代から日常的な運動習慣を取り入れることが大切です。
運動は、ストレス軽減や質の良い睡眠にもつながり、結果的に脈拍の安定に貢献します。
ストレス管理の重要性
強いストレスや精神的な緊張は、自律神経のうち交感神経を優位にし、脈拍を速くする原因となります。 慢性的なストレスは、心臓に負担をかけ、不整脈のリスクを高める可能性もあります。
- リラックスする時間を作る: 趣味に没頭する、音楽を聴く、瞑想する、入浴するなどの方法で、心身をリラックスさせましょう。
- ストレスの原因を特定し、対処する: ストレスを感じやすい状況や原因を把握し、可能であればそれらを避ける、あるいは対処する方法を考えましょう。
- 十分な休息をとる: 過労はストレスを増大させ、脈拍の乱れにつながります。
ストレスを完全にゼロにすることは難しいですが、上手に管理することで、心臓への負担を減らし、脈拍を安定させることができます。
十分な睡眠の確保
睡眠は、心身の回復に不可欠であり、脈拍の安定にも大きく影響します。睡眠不足や質の悪い睡眠は、自律神経のバランスを崩し、交感神経を優位にさせることで、安静時脈拍数を上昇させる原因となります。
- 規則正しい睡眠リズムを作る: 毎日同じ時間に寝起きすることで、体内時計が整い、質の良い睡眠につながります。
- 十分な睡眠時間を確保する: 個人差はありますが、一般的に7~8時間の睡眠が推奨されています。
- 寝る前の工夫: 寝る前のカフェインやアルコールの摂取を控え、スマートフォンやパソコンの使用も避けることで、スムーズな入眠を促します。
- 適度な運動を取り入れる: 日中の適度な運動は、夜の質の良い睡眠につながります。
質の高い睡眠を確保することは、心臓の健康だけでなく、全身の健康維持にもつながります。
よくある質問

- 脈拍は年齢とともに変化しますか?
- カフェインやアルコールは脈拍に影響しますか?
- 運動不足だと脈拍は高くなりますか?
- 脈拍が低いのは健康な証拠ですか?
- スマートウォッチの脈拍測定は正確ですか?
- 脈拍が1分間に100回は異常ですか?
- 脈拍が1分間に50回は異常ですか?
脈拍は年齢とともに変化しますか?
はい、脈拍は年齢とともに変化します。一般的に、乳幼児は脈拍数が高く、年齢を重ねるにつれて徐々に減少する傾向があります。 例えば、1歳未満の乳児では1分間に120~140回程度とかなり多いですが、65歳以上になると60~70回程度になることが多いです。 これは、加齢とともに心臓の機能や血管の弾力性が変化するためと考えられています。
カフェインやアルコールは脈拍に影響しますか?
はい、カフェインやアルコールは脈拍に影響を与える可能性があります。カフェインには交感神経を刺激する作用があり、摂取すると一時的に心拍数が上昇することがあります。 また、アルコールの過剰摂取も、体内の水分バランスを乱したり、自律神経の働きを乱したりすることで、心拍数の変動に影響を与えることがあります。 特に、カフェインやアルコールに敏感な方や、日常的に多量を摂取している方は、脈拍が速くなる頻脈の原因になることもあるため、摂取量に注意が必要です。
運動不足だと脈拍は高くなりますか?
はい、運動不足は脈拍が高くなる要因の一つです。日常的に激しい運動をしているスポーツ選手は、安静時脈拍数が少ない傾向にありますが、逆に運動を全くしない人は、脈拍数が多くなる傾向があると言われています。 運動不足だと心肺機能が十分に鍛えられず、心臓が効率よく血液を送り出せないため、より多くの回数を拍動して全身に血液を供給しようとする結果、脈拍が高くなることがあります。
脈拍が低いのは健康な証拠ですか?
脈拍が低いことが必ずしも健康な証拠とは限りませんが、特に持久力トレーニングをしているスポーツ選手の場合、心臓が効率よく血液を送り出せるため、安静時脈拍が60回/分を下回る「徐脈」になることはよくあります。これは「スポーツ心臓」と呼ばれ、健康な状態です。 しかし、スポーツをしていない人が安静時に脈拍が極端に低い場合や、めまい、失神、ふらつき、だるさなどの症状を伴う場合は、心臓に何らかの異常が隠れている可能性もあるため、医療機関を受診して相談することが大切です。
スマートウォッチの脈拍測定は正確ですか?
スマートウォッチなどのウェアラブルデバイスによる脈拍測定は、日々の健康管理の目安として非常に便利です。しかし、医療機器ではないため、その精度には限界があることを理解しておく必要があります。運動中や体動が多い時、デバイスの装着状態によっては、正確な数値が得られないこともあります。
スマートウォッチの数値はあくまで参考として活用し、もし脈拍に異常を感じたり、心配な症状がある場合は、自己判断せずに医療機関を受診し、医師による正確な診断を受けるようにしましょう。
脈拍が1分間に100回は異常ですか?
安静時に脈拍が1分間に100回を超える状態は「頻脈」と呼ばれ、異常と診断されることがあります。 ただし、運動後や緊張、興奮、発熱、ストレスなど、一時的な生理的反応で脈拍が100回を超えることもあります。 しかし、安静時にもかかわらず常に100回を超える場合や、動悸、息切れ、めまいなどの症状を伴う場合は、不整脈や甲状腺機能亢進症、貧血などの疾患が隠れている可能性もあるため、医療機関を受診して相談することが重要です。
脈拍が1分間に50回は異常ですか?
安静時に脈拍が1分間に50回を下回る状態は「徐脈」と呼ばれ、異常と診断されることがあります。 しかし、日常的に運動をしているスポーツ選手の場合、安静時脈拍が50回を下回ることは珍しくなく、これは健康な状態であることが多いです。 一方で、スポーツをしていない人が安静時に脈拍が極端に低い場合や、めまい、失神、ふらつき、だるさ、息切れなどの症状を伴う場合は、心臓に何らかの異常(徐脈性不整脈など)が隠れている可能性もあるため、医療機関を受診して相談してください。
まとめ
- 20代の脈拍正常値は安静時60~100回/分が目安です。
- 脈拍は健康状態を示す大切なバロメーターです。
- 脈拍と心拍は通常一致しますが、不整脈では異なることがあります。
- 脈拍は手首の橈骨動脈で人差し指、中指、薬指の3本で測ります。
- 測るタイミングは朝の起床直後や夜の就寝前がおすすめです。
- 運動、ストレス、睡眠不足、カフェインなどで脈拍は変動します。
- 脈拍が100回/分以上は頻脈、60回/分未満は徐脈です。
- 動悸、息切れ、めまいなどの症状を伴う場合は医療機関を受診しましょう。
- 食生活の見直しは脈拍安定に役立ちます。
- 適度な運動は心肺機能を高め脈拍を安定させます。
- ストレス管理と十分な睡眠も脈拍の安定に重要です。
- 年齢とともに脈拍の正常値は変化します。
- スマートウォッチの測定値はあくまで目安として活用しましょう。
- 20代から健康的な生活習慣を意識することが大切です。
- ご自身の平常時の脈拍を把握し、変化に気づく習慣をつけましょう。
