朝目覚めた瞬間に、ふくらはぎに激しい痛みが走り「つってしまった!」という経験はありませんか?その痛みは、一日の始まりを台無しにしてしまうほどつらいものです。多くの方が経験するこの「寝起きにふくらはぎがつる」という現象は、医学的には「こむら返り」と呼ばれ、筋肉が異常に収縮することで起こります。本記事では、このつらい痛みの原因から、今すぐできる対処法、そして再発を防ぐための予防策まで、詳しく解説していきます。
寝起きにふくらはぎがつる原因とは?知っておきたい主な要因

寝起きにふくらはぎがつる原因は一つではなく、いくつかの要因が複雑に絡み合っていることが多いです。主な原因を知ることで、ご自身の状況に合わせた対策を立てるための第一歩となるでしょう。ここでは、特に考えられる原因について詳しく見ていきます。
水分不足と電解質バランスの乱れ
就寝中は、知らず知らずのうちに汗をかいており、体内の水分が失われがちです。水分が不足すると、血液中の電解質(ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど)のバランスが崩れてしまいます。 これらのミネラルは、筋肉の収縮や神経の伝達をスムーズに行うために不可欠な存在です。 バランスが崩れると、筋肉への指令がうまく伝わらず、異常な収縮が起こりやすくなるのです。
特に、夏場に汗を多くかく方や、寝る前にお酒を飲む習慣がある方は注意が必要です。
筋肉疲労と血行不良
日中の活動でふくらはぎの筋肉を酷使したり、立ち仕事が長時間続いたりすると、筋肉に疲労が蓄積します。 疲労した筋肉は硬くなり、柔軟性が低下することで、けいれんを起こしやすくなります。 また、長時間同じ姿勢でいることや運動不足は、血行不良を招きます。 血行が悪くなると、筋肉に必要な酸素や栄養素が十分に届かなくなり、老廃物が溜まりやすくなるため、足がつる原因となることがあります。
体の冷えと寝姿勢
体が冷えると、血管が収縮し、血行が悪くなります。 特に足元は冷えやすく、ふくらはぎの筋肉がこわばりやすくなるため、つりやすくなります。 冬の寒い時期はもちろん、夏場のエアコンが効きすぎた部屋で寝ている場合も、冷えが原因で足がつることがあります。 また、寝ている間に無意識につま先が伸びた状態が続くと、ふくらはぎの筋肉が縮んだままになり、つりやすい姿勢となることもあります。
病気が隠れている可能性も
たまに足がつる程度であれば心配ないことが多いですが、頻繁に、あるいは生活習慣を変えても改善しない場合は、何らかの病気が隠れている可能性も考えられます。 例えば、糖尿病、腎臓病、肝疾患、甲状腺機能異常、末梢動脈疾患、下肢静脈瘤などが挙げられます。 これらの病気は、神経や血管に影響を与えたり、電解質バランスを崩したりすることで、足のつりを引き起こすことがあります。
また、服用している薬の副作用として足がつることもありますので、気になる症状がある場合は医療機関を受診することが大切です。
今すぐできる!寝起きにふくらはぎがつった時の対処法
寝起きにふくらはぎがつってしまったら、その激しい痛みにどう対処すれば良いのでしょうか。慌てずに適切な方法で対処することで、痛みを和らげ、筋肉へのダメージを最小限に抑えることができます。ここでは、つってしまった時に試したい対処法をご紹介します。
慌てずにゆっくりと伸ばすストレッチ
足がつった時は、まず慌てずに、つっている筋肉をゆっくりと伸ばすことが重要です。 ふくらはぎがつった場合は、つま先をゆっくりと手前に引き寄せ、ふくらはぎの筋肉を伸ばしましょう。 壁に手をついてバランスを取りながら、足を前後に開いて後ろ足のふくらはぎを伸ばす方法も効果的です。 勢いをつけて無理に伸ばすと、かえって筋肉を傷つけたり、肉離れを起こしたりする可能性があるので、息を吐きながらゆっくりと行うのがコツです。
温めることの重要性
痛みが少し落ち着いてきたら、つった部分を温めることも効果的です。 温めることで血行が促進され、筋肉の緊張が和らぎ、痛みの緩和につながります。 ホットタオルを当てたり、温かいシャワーをかけたりするのも良いでしょう。 冷えが原因で足がつりやすい方は、日頃から体を温める習慣を意識することが大切です。 入浴は疲れた筋肉の緊張を解きほぐすのに有効で、湯船に浸かることで全身の血行が良くなります。
マッサージで血行を促す
痛みが治まってきたら、つった部分をやさしくマッサージして血行を促しましょう。 強く揉むのではなく、軽くさする程度に留めるのがポイントです。 強く揉むと、すでに痙攣している筋肉をさらに傷つけたり、痛みを増強させたりする可能性があるので注意が必要です。 マッサージは、筋肉の緊張をほぐし、老廃物の排出を助ける効果が期待できます。
寝起きにふくらはぎがつるのを防ぐ!今日から始める予防策

つらい足のつりを経験すると、「もう二度と経験したくない」と思うものです。日々の生活の中で少し意識を変えるだけで、寝起きにふくらはぎがつるのを効果的に予防できます。ここでは、今日から始められる具体的な予防策を詳しくご紹介し、快適な朝を迎えるための方法をお伝えします。
十分な水分補給を心がける
体内の水分不足は、足のつりの大きな原因の一つです。 特に就寝中は汗をかくため、寝る前にコップ1杯の水を飲む習慣をつけるのがおすすめです。 また、日中も喉が渇く前にこまめに水分を摂取することを心がけましょう。 水やお茶だけでなく、ミネラルも一緒に補給できるスポーツドリンクや経口補水液を薄めて飲むのも良い方法です。
ただし、冷たい飲み物は体を冷やす原因になるため、常温か白湯を選ぶのがおすすめです。
ミネラルバランスを整える食事
カルシウム、マグネシウム、カリウムなどのミネラルは、筋肉の正常な働きに欠かせません。 これらのミネラルをバランス良く摂取できるよう、日々の食事を見直しましょう。 マグネシウムは海藻類、ナッツ類、大豆製品、ほうれん草などの緑黄色野菜に、カルシウムは乳製品、小魚、海藻類に多く含まれています。 食事からの摂取が難しい場合は、サプリメントを上手に活用するのも一つの方法ですが、過剰摂取には注意し、医師や薬剤師に相談することをおすすめします。
寝る前のストレッチ習慣
寝る前にふくらはぎの筋肉をほぐすストレッチを取り入れることで、血行が促進され、筋肉の緊張が和らぎます。 仰向けに寝て、片足のつま先をゆっくりと手前に引いたり、タオルを使って足裏を引っ張ったりする簡単なストレッチでも効果が期待できます。 1分間継続するのが難しければ、20秒を数セットに分けても構いません。
無理なく続けられる範囲で、毎日の習慣にすることが大切です。
体を冷やさない工夫
冷えは血行不良を招き、足のつりの原因となります。 特に足元を冷やさないよう、寝るときにはレッグウォーマーや厚手の靴下を着用する、湯船にしっかり浸かるなどの工夫をしましょう。 エアコンの温度設定にも注意し、体が冷えすぎないように調整することも大切です。 冷たい飲み物や食べ物を控え、体を内側から温めることも意識すると良いでしょう。
日頃から体を温める習慣を身につけることが、予防につながります。
快適な睡眠環境を整える
睡眠中の姿勢や環境も、足のつりに影響を与えることがあります。 重い布団をかけて仰向けに寝ると、足首が伸びてふくらはぎの筋肉が縮んだ状態になりやすいため、つりやすくなることがあります。 軽めの布団を選んだり、横向きで寝るなど、ご自身にとって快適な寝姿勢を見つけることも大切です。
また、寝室の温度や湿度を適切に保ち、リラックスできる環境を整えることも、質の良い睡眠と足のつり予防につながります。
こんな症状は要注意!病院を受診すべきケース

ほとんどの足のつりは、一時的なものであり、上記で紹介した対処法や予防策で改善することが期待できます。しかし、中には病気が原因で足がつるケースもあり、その場合は専門医の診察が必要になります。ここでは、どのような症状が現れたら病院を受診すべきかについて解説します。
頻繁に起こる場合や痛みが強い場合
足のつりが頻繁に起こるようになった、または以前よりも痛みが強くなったと感じる場合は、注意が必要です。 特に、生活習慣を見直したり、予防策を講じたりしても改善が見られない場合は、体のどこかに異常がある可能性も考えられます。 昼夜を問わず足がつる、つった状態から何時間も回復しないといった症状がある場合も、医療機関を受診しましょう。
他の症状を伴う場合
足のつりだけでなく、以下のような他の症状を伴う場合は、病気のサインである可能性が高まります。
- 足のしびれや冷たさを感じる
- 足にむくみやだるさが続く
- 足に赤い斑点(紫斑)が現れる
- 喉の渇き、頻尿、体重減少、倦怠感などの症状がある
- 足の静脈が浮き出て見える(下肢静脈瘤の可能性)
これらの症状が見られる場合は、糖尿病、腎臓病、肝疾患、甲状腺機能異常、末梢動脈疾患、下肢静脈瘤などの病気が隠れている可能性があるので、早めに内科や整形外科、血管外科などの専門医に相談することをおすすめします。
よくある質問

- 寝起きにふくらはぎがつるのはなぜですか?
- 寝起きに足がつるのを防ぐにはどうすればいいですか?
- 寝起きにふくらはぎがつる病気はありますか?
- ふくらはぎがつった時にしてはいけないことは何ですか?
- 寝る前にふくらはぎをストレッチする方法は?
寝起きにふくらはぎがつるのはなぜですか?
寝起きにふくらはぎがつる主な原因は、就寝中の水分不足による電解質バランスの乱れ、日中の筋肉疲労、体の冷え、そして寝ている間の不適切な姿勢などが挙げられます。 これらの要因が重なることで、筋肉が異常に収縮し、つりやすくなります。
寝起きに足がつるのを防ぐにはどうすればいいですか?
寝起きに足がつるのを防ぐには、寝る前の水分補給、マグネシウムやカルシウムなどのミネラルを意識したバランスの良い食事、寝る前のふくらはぎストレッチ、体を冷やさない工夫、そして快適な睡眠環境を整えることが効果的です。
寝起きにふくらはぎがつる病気はありますか?
はい、頻繁に足がつる場合や他の症状を伴う場合は、糖尿病、腎臓病、肝疾患、甲状腺機能異常、末梢動脈疾患、下肢静脈瘤などの病気が隠れている可能性があります。 心配な場合は、医療機関を受診して専門医に相談することをおすすめします。
ふくらはぎがつった時にしてはいけないことは何ですか?
ふくらはぎがつった時に、勢いをつけて無理に筋肉を伸ばしたり、強く揉んだりすることは避けるべきです。 筋肉を傷つけたり、肉離れを起こしたり、痛みを増強させたりする可能性があります。 慌てずにゆっくりと伸ばし、痛みが落ち着いてきたら優しく温める、マッサージをするなどの対処を行いましょう。
寝る前にふくらはぎをストレッチする方法は?
寝る前にふくらはぎをストレッチする方法はいくつかあります。例えば、仰向けに寝て片足を上げ、つま先をゆっくりと手前に引く方法。 または、タオルを足裏に引っかけて両手で引き寄せる方法も効果的です。 壁に手をついて足を前後に開くストレッチも良いでしょう。 どの方法も、無理のない範囲でゆっくりと行い、筋肉が伸びているのを感じながら15〜30秒程度キープするのがコツです。
まとめ
- 寝起きにふくらはぎがつる「こむら返り」は多くの人が経験するつらい症状です。
- 主な原因は水分不足と電解質バランスの乱れです。
- 日中の筋肉疲労や血行不良も足のつりの原因となります。
- 体の冷えや不適切な寝姿勢も影響を与えます。
- 頻繁に起こる場合や他の症状を伴う場合は病気の可能性もあります。
- つってしまったら慌てずにゆっくりと筋肉を伸ばしましょう。
- 痛みが落ち着いたら温めて血行を促すことが大切です。
- 優しくマッサージすることも痛みの緩和につながります。
- 予防には十分な水分補給を心がけることが重要です。
- マグネシウムなどのミネラルを意識したバランスの良い食事を摂りましょう。
- 寝る前のふくらはぎストレッチを習慣にすると良いでしょう。
- 体を冷やさない工夫をして快適な睡眠環境を整えましょう。
- 無理なストレッチや強いマッサージは筋肉を傷つける可能性があります。
- 症状が続く場合は早めに医療機関を受診してください。
- 日々の少しの意識で快適な朝を迎えることができます。
