「久能山東照宮」という名前を目にしたとき、その読み方に戸惑った経験はありませんか?歴史ある美しい神社であるにもかかわらず、読み方が分からず、訪れるのをためらってしまう方もいるかもしれません。本記事では、久能山東照宮の正しい読み方をはじめ、その漢字に込められた意味や、徳川家康公ゆかりの深い歴史、そして訪れる際に知っておきたい見どころまで、詳しく解説します。
この記事を読めば、久能山東照宮への理解が深まり、より一層参拝を楽しめるでしょう。
久能山東照宮の読み方を徹底解説!これで迷わない
久能山東照宮は、徳川家康公が祀られている由緒正しい神社です。その名前は、一見すると読み方が難しいと感じるかもしれませんが、一度覚えてしまえば迷うことはありません。ここでは、久能山東照宮の正しい読み方と、それぞれの漢字が持つ意味について詳しく見ていきましょう。
「久能山」の正しい読み方と意味
まず、「久能山」の部分ですが、これは「くのうざん」と読みます。特に「久能」という地名は、一般的にはあまり見慣れない読み方かもしれません。この「久能」は、静岡市駿河区にある山の名前であり、この地に東照宮が建てられたことから名付けられました。歴史的な背景を持つ地名であり、その響きには古くからの趣が感じられます。
「東照宮」の正しい読み方と意味
次に、「東照宮」の部分は「とうしょうぐう」と読みます。この「東照宮」という名前は、徳川家康公を神として祀る神社の総称として使われます。家康公は「東照大権現(とうしょうだいごんげん)」という神号を贈られており、その神号から「東照宮」と名付けられました。全国各地に東照宮は存在しますが、久能山東照宮はその中でも特に重要な位置を占めています。
全体を通しての読み方とアクセント
これらを合わせると、久能山東照宮の正しい読み方は「くのうざんとうしょうぐう」となります。アクセントは、特に「くのうざん」の部分に注意すると良いでしょう。全体的に平坦に読むのではなく、「くのう」の「のう」に少しアクセントを置くようなイメージで発音すると、より自然な響きになります。
この読み方を覚えて、自信を持って久能山東照宮の名前を口にしてみてください。
なぜ読みにくい?久能山東照宮の漢字の秘密

久能山東照宮の読み方が「くのうざんとうしょうぐう」であることを知っても、なぜ「久能」が「くのう」と読むのか、疑問に感じる方もいるかもしれません。日本の地名には、その土地の歴史や文化に根ざした独特の読み方を持つものが多く存在します。久能山東照宮の「久能」も、そうした難読地名の一つと言えるでしょう。ここでは、その漢字の秘密と、「東照宮」に込められた深い意味について掘り下げていきます。
難読地名「久能」の由来
「久能」という漢字を「くのう」と読むのは、現代の一般的な漢字の読み方からは想像しにくいかもしれません。このような読み方は、古くからの歴史的経緯や、その土地に伝わる方言、あるいは当て字などによって形成されることがほとんどです。久能の地名も、その起源は古く、奈良時代には既に「久能」という表記が見られます。
正確な由来については諸説ありますが、この地域が古くから信仰の対象となる山であったことや、特定の氏族が居住していたことなどと関連している可能性が考えられます。地名が持つ歴史的な重みが、現代の私たちには難読に感じられる理由の一つと言えるでしょう。
「東照宮」に込められた意味
「東照宮」という名前には、徳川家康公への深い敬意と、その功績を称える意味が込められています。
家康公は、戦乱の世を終わらせ、江戸幕府を開いて約260年にもわたる平和な時代を築き上げました。その偉大な功績から、没後には神格化され、「東照大権現」という神号が贈られました。この「東照」は、東の国(日本)を照らす偉大な神という意味合いを持ち、家康公が日本の平和と繁栄の礎を築いたことを象徴しています。「宮」は神を祀る場所を意味するため、「東照宮」はまさに家康公を神として祀る聖なる場所なのです。
久能山東照宮とはどんな場所?徳川家康公を祀る聖地

久能山東照宮は、単に読み方が難しいだけでなく、日本の歴史において非常に重要な役割を果たした場所です。徳川家康公が最初に埋葬された地であり、全国に数多くある東照宮の原点とも言われています。ここでは、久能山東照宮がどのような歴史を持ち、徳川家康公とどのように深く結びついているのか、そして訪れた際にぜひ見ておきたい見どころについてご紹介します。
久能山東照宮の歴史と創建
久能山東照宮の歴史は、徳川家康公の死に深く関わっています。家康公は元和2年(1616年)に駿府城で亡くなり、その遺命により、この久能山に埋葬されました。その後、二代将軍徳川秀忠公の命を受け、家康公の側近であった天海僧正と、当代随一の建築家である中井正清によって、わずか1年7ヶ月という短期間で社殿が造営されました。
これが久能山東照宮の始まりです。家康公の遺志を継ぎ、その魂を鎮めるために創建された、まさに聖地と言えるでしょう。
徳川家康公との深い繋がり
久能山東照宮は、徳川家康公が最初に埋葬された場所であるという点で、他の東照宮とは一線を画します。家康公は、生前この久能山を「わが亡き後は、遺骸を久能山に葬り、一周年忌が過ぎて後、日光山に小堂を建てて勧請せよ。そして、八州の鎮守となろう」と遺言したと伝えられています。この遺言に基づき、久能山に埋葬された後、一年を経て日光東照宮へ改葬されました。
しかし、久能山は家康公が最初に眠りについた場所であり、東照宮信仰の原点として、今もなお多くの人々の信仰を集めています。
必見の見どころとパワースポット
久能山東照宮には、歴史的な価値だけでなく、訪れる人々を魅了する多くの見どころがあります。
- 国宝の社殿:権現造りの社殿は、漆塗りと極彩色の装飾が施されており、その美しさは圧巻です。細部にわたる彫刻や装飾は、当時の最高の技術が結集されたもので、一見の価値があります。
- 博物館:家康公ゆかりの品々や武具などが展示されており、家康公の生涯や当時の文化に触れることができます。
- 神廟:家康公の墓所であり、厳かな雰囲気に包まれています。ここが家康公が最初に眠りについた場所であることを感じられるでしょう。
- 石段:海岸沿いから続く1159段の石段を登るルートは、体力は必要ですが、達成感とともに美しい景色を堪能できます。
- 日本平からの眺望:ロープウェイで日本平からアクセスする場合、駿河湾や富士山を望む絶景が広がります。
これらの見どころは、久能山東照宮が持つ歴史と文化の深さを物語っています。訪れることで、家康公の偉業と日本の歴史を肌で感じられる貴重な体験となるでしょう。
久能山東照宮へのアクセス方法と周辺情報

久能山東照宮は、静岡県の景勝地である日本平の近くに位置しており、美しい景色を楽しみながらアクセスできます。ここでは、公共交通機関や車を利用したアクセス方法、そして周辺の観光スポットについて詳しくご紹介します。旅の計画を立てる際の参考にしてください。
公共交通機関でのアクセス
公共交通機関を利用して久能山東照宮へ向かう場合、JR静岡駅からのバスと日本平ロープウェイを乗り継ぐのが一般的で、最もスムーズな方法です。
- JR静岡駅からバス:JR静岡駅北口のバス乗り場から、しずてつジャストラインの「日本平ロープウェイ」行きバスに乗車します。終点の「日本平ロープウェイ」バス停で下車してください。所要時間は約50分です。
- 日本平ロープウェイ:日本平山頂から久能山東照宮までは、日本平ロープウェイを利用します。約5分間の空中散歩で、駿河湾や富士山、伊豆半島などの絶景を眼下に望むことができます。ロープウェイを降りると、すぐに久能山東照宮の入口に到着します。
バスとロープウェイを組み合わせることで、移動中も景色を楽しめるのが魅力です。
車でのアクセスと駐車場情報
車でアクセスする場合も、日本平山頂を目指すのが便利です。東名高速道路「静岡IC」または「清水IC」から、日本平パークウェイを経由して日本平山頂へ向かいます。所要時間は、いずれのICからも約30分程度です。
- 駐車場:日本平山頂には、無料の駐車場が完備されています。ここに車を停めて、日本平ロープウェイを利用して久能山東照宮へ向かいます。
- 注意点:久能山東照宮の直下には駐車場がありません。海岸沿いから1159段の石段を登るルートを選ぶ場合は、麓の有料駐車場を利用することになります。体力に自信のある方や、より歴史を感じたい方にはおすすめのルートです。
日本平山頂からのロープウェイ利用は、景色も良く、移動も快適なため、車でのアクセスでも人気の方法です。
周辺の観光スポット
久能山東照宮を訪れた際には、周辺の観光スポットも合わせて楽しむのがおすすめです。
- 日本平夢テラス:日本平山頂にある展望施設で、360度のパノラマビューが楽しめます。富士山や駿河湾、静岡市街を一望でき、特に夕暮れ時は息をのむ美しさです。
- 日本平動物園:家族連れに人気の動物園で、様々な動物たちと触れ合えます。
- いちご狩り:久能山周辺は、石垣いちごの産地として有名です。冬季から春にかけては、いちご狩りを楽しめる農園が多数あります。
これらのスポットを巡ることで、久能山東照宮の参拝だけでなく、静岡の自然や食文化も満喫できる充実した一日を過ごせるでしょう。
久能山東照宮に関するよくある質問

久能山東照宮を訪れるにあたり、多くの方が抱く疑問や知りたいことについてまとめました。ここでは、よくある質問とその回答をご紹介します。これらの情報を参考に、安心して参拝の計画を立ててください。
- 久能山東照宮の御朱印はどこでいただけますか?
- 久能山東照宮の拝観料はいくらですか?
- 久能山東照宮のロープウェイはどこから乗れますか?
- 久能山東照宮と日光東照宮の違いは何ですか?
- 久能山東照宮の所要時間はどのくらいですか?
久能山東照宮の御朱印はどこでいただけますか?
久能山東照宮の御朱印は、社殿の近くにある社務所でいただくことができます。参拝の記念として、ぜひお受けください。時期によっては、限定の御朱印が授与される場合もありますので、事前に確認してみるのも良いでしょう。
久能山東照宮の拝観料はいくらですか?
久能山東照宮の拝観料は、社殿と博物館の共通券で大人1,150円、小人500円(2025年12月現在)が目安です。ロープウェイを利用する場合は、別途ロープウェイの乗車料金が必要となります。ロープウェイの往復料金は大人1,600円、小人800円程度です。最新の情報は公式ウェブサイトで確認することをおすすめします。
久能山東照宮のロープウェイはどこから乗れますか?
久能山東照宮へ向かうロープウェイは、日本平山頂から乗車できます。日本平山頂には無料駐車場があり、公共交通機関を利用する場合も、JR静岡駅からバスで日本平ロープウェイバス停までアクセスし、そこからロープウェイに乗り換えます。ロープウェイからは、駿河湾や富士山の絶景が楽しめます。
久能山東照宮と日光東照宮の違いは何ですか?
久能山東照宮と日光東照宮は、どちらも徳川家康公を祀る東照宮ですが、いくつかの違いがあります。久能山東照宮は、家康公が最初に埋葬された地であり、東照宮の原型とされています。社殿は国宝に指定されており、その歴史的価値は非常に高いです。一方、日光東照宮は、家康公の遺骸が改葬された地であり、絢爛豪華な装飾で知られ、世界遺産にも登録されています。
久能山は「始まりの地」、日光は「完成の地」と捉えることもできます。
久能山東照宮の所要時間はどのくらいですか?
久能山東照宮の所要時間は、アクセス方法や滞在時間によって異なりますが、目安としては以下の通りです。
- ロープウェイ利用の場合:日本平からロープウェイで片道約5分。東照宮の拝観に1時間から1時間半程度を見込むと良いでしょう。日本平夢テラスなど周辺施設も合わせて楽しむ場合は、さらに時間を確保してください。
- 石段利用の場合:海岸沿いから1159段の石段を登るには、体力にもよりますが30分から1時間程度かかります。拝観時間と合わせて、全体で2時間から3時間程度を見ておくと安心です。
時間に余裕を持って訪れることで、じっくりと歴史と景色を堪能できるでしょう。
まとめ
久能山東照宮は、徳川家康公が最初に埋葬された歴史ある聖地です。その読み方は「くのうざんとうしょうぐう」と覚えるのが大切です。
- 「久能山東照宮」は「くのうざんとうしょうぐう」と読みます。
- 「久能」は難読地名で、古くからの歴史的背景を持ちます。
- 「東照宮」は徳川家康公を神として祀る神社の総称です。
- 家康公は「東照大権現」として神格化されています。
- 久能山東照宮は家康公の遺命により創建されました。
- 国宝の社殿は漆塗りと極彩色の美しい装飾が特徴です。
- 博物館では家康公ゆかりの品々が展示されています。
- 神廟は家康公の墓所であり、厳かな雰囲気です。
- 日本平ロープウェイからのアクセスが一般的で便利です。
- 海岸沿いから1159段の石段を登るルートもあります。
- 日本平山頂には無料駐車場が完備されています。
- 御朱印は社務所で授与されています。
- 拝観料は社殿・博物館共通券で大人1,150円が目安です。
- 日光東照宮とは家康公の埋葬時期と場所が異なります。
- 所要時間はロープウェイ利用で1時間半程度が目安です。
