後頭部の強いくせ毛は、自分では見えにくい場所だからこそ、スタイリングの難しさやボリュームの出方に悩む方が多いのではないでしょうか。朝のセットが決まらなかったり、湿気で広がってしまったりと、日々のストレスにつながることもあります。本記事では、そんな後頭部の強いくせ毛に悩む方へ向けて、その原因から美容室での解決方法、自宅でできるケアやスタイリングのコツまで、幅広く解説します。
後頭部のくせ毛が強いと感じる原因とは?

後頭部のくせ毛が特に強いと感じるのには、いくつかの理由があります。自分の髪質や生活習慣を振り返り、当てはまるものがないか確認してみましょう。原因を理解することが、適切な対策を見つける第一歩となります。
後頭部のくせ毛が強くなる主な理由
後頭部のくせ毛が強くなる原因は、主に先天的なものと後天的なものに分けられます。生まれつきの髪質だけでなく、日々の習慣や体の変化も影響しているのです。
髪の生え方や毛流による影響
髪の毛は毛穴の形によって生え方が異なり、毛穴が楕円形だと、そこから生える髪はうねりやすくなります。頭皮の部分ごとに毛穴の形が微妙に異なるため、後頭部だけくせ毛が強い人も少なくありません。また、毛根が斜めだったり歪んだりしていると、髪の毛が根元からカーブしたり、毛先がうねったりすることがあります。
髪のダメージや乾燥が引き起こすうねり
髪のダメージや乾燥も、くせ毛を強くする大きな原因です。ブリーチやヘアカラー、ヘアアイロンの使いすぎなどによる外的要因で髪が傷むと、髪内部の水分バランスが崩れ、うねりが出やすくなります。特に、キューティクルが開いた状態だと、内部の水分や栄養が流出しやすくなり、髪が傷んでくせが強まることがあります。
ホルモンバランスや加齢による髪質の変化
元々は直毛だったのに、加齢や出産をきっかけにくせ毛が出てくることがあります。これはホルモンの影響によって、髪の内部にあるコルテックスという細胞がうねるという研究結果があるためです。また、年齢を重ねることで頭皮にたるみが生じて、くせ毛になってしまうという説もあります。髪密度が低下し、毛根で作られる髪の毛が細くなり、ハリやコシがなくなってうねりやすくなることも原因です。
後頭部のくせ毛が特に目立ちやすい理由
後頭部のくせ毛は、他の部分のくせ毛と比べて特に悩みが深くなりがちです。その背景には、いくつかの具体的な理由があります。
自分では見えにくい場所だからこそ悩みが深い
後頭部は自分では直接見ることが難しいため、スタイリングがしにくく、くせが強く出ていることに気づきにくいことがあります。鏡で確認しても全体像を把握しづらく、知らず知らずのうちに後頭部だけが広がっていたり、うねっていたりすることがあります。この見えにくさが、悩みをより深くする要因の一つです。
寝癖や摩擦による影響を受けやすい
後頭部の髪は、寝ている間に枕との摩擦を受けやすく、寝癖がつきやすい傾向にあります。完全に乾ききっていない状態で寝てしまうと、朝起きた時に後頭部に強いくせが出てしまうこともあります。また、日常的に衣服や椅子の背もたれなどとの摩擦も多く、これが髪のダメージにつながり、くせを悪化させる要因となることも考えられます。
後頭部の強いくせ毛を扱いやすくする美容室での解決方法

後頭部の強いくせ毛を根本的に解決したり、扱いやすくしたりするためには、美容室でのプロの施術が非常に効果的です。髪質や希望するスタイルに合わせて、最適な方法を選びましょう。
くせ毛を活かすカットでボリュームを調整する
くせ毛を無理に抑え込むのではなく、その特性を活かしたカットは、自然で魅力的なスタイルを作り出す方法です。美容師の技術によって、後頭部のボリュームを上手に調整し、まとまりやすい髪にできます。
くせ毛の特性を理解したカットの重要性
くせ毛を活かすカットでは、髪の毛の生え方や毛流、くせの強さを見極めることが重要です。後頭部にグラデーションを入れることで、乾かすだけで頭の丸みが出るようにしたり、表面にレイヤーを加えてふわっとした動きを作りやすくしたりできます。髪の内側を軽くしてボリュームを調整することも、くせ毛ボブの基本とされています。
ショートやメンズヘアでのカットのコツ
ショートヘアは、髪のボリュームに悩みがちな方におすすめのスタイルです。カットやスタイリングでバランスがとりやすく、他のレングスよりも比較的扱いやすいというメリットがあります。襟足やサイドを短めにする部分を作ることで、メリハリのある美しいシルエットになります。メンズヘアの場合も、強いくせ毛を活かしたカットで、セットが決まりやすいスタイルに仕上げることが可能です。
縮毛矯正やストレートパーマで根本から解決する
強いくせ毛をしっかりと伸ばしたい、毎日のスタイリングを楽にしたいという方には、縮毛矯正やストレートパーマが有効な選択肢です。これらの施術は、髪のくせを半永久的にコントロールする効果が期待できます。
縮毛矯正のメリットとデメリット
縮毛矯正は、縮れた髪やくせの強い髪を直毛の状態で固定する技術です。一度まっすぐに矯正された部分はくせが戻ることがなく、半永久的に直毛の状態が保たれます。これにより、朝のスタイリングの手間が大幅に省け、雨の日でも広がりにくくなるという大きなメリットがあります。しかし、薬剤と熱処理を用いるため、髪へのダメージが全くないわけではありません。
また、自然な仕上がりを求める場合は、美容師の技術が重要になります。
ストレートパーマとの違いと選び方
ストレートパーマは、本来パーマがかかった髪をまっすぐに戻す施術であり、軽いくせ毛を直すのにも使われますが、強いくせ毛を完全にまっすぐにする力は弱い傾向があります。一方、縮毛矯正は薬剤に加えてヘアアイロンで熱を加えることで、強いくせ毛や縮れ毛をまっすぐにすることが可能です。自然な仕上がりを求めるならストレートパーマ、強いくせ毛をしっかり伸ばしたいなら縮毛矯正を選ぶのがおすすめです。
髪質改善トリートメントで自然なまとまりを手に入れる
縮毛矯正ほどではないけれど、くせによる広がりやパサつきを抑え、自然なまとまりが欲しいという方には、髪質改善トリートメントが適しています。髪の内部から補修し、扱いやすい髪へと導きます。
髪質改善トリートメントの効果と持続性
髪質改善トリートメントは、毛髪内の乱れた結合を健康毛の結合のように修復していく施術方法です。パーマやカラー、紫外線、乾燥などのダメージによる弱めのうねりやパサつきなどの改善に効果的です。髪の内部から補修してくれるため、継続して行えばツヤ髪を手に入れることも可能となります。うねりや広がりが落ち着き、髪質コントロールができるのが大きな魅力です。
効果の持続期間は、髪質やダメージの度合い、種類によって異なりますが、1〜2カ月に1回程度の施術が目安とされています。
どんな人におすすめか
髪質改善トリートメントは、ダメージによるうねりや広がりが気になる方、縮毛矯正のような強いストレートではなく、自然なまとまりやツヤが欲しい方におすすめです。髪にダメージを与える強アルカリの薬剤を使わないため、ハイダメージ毛でも施術が可能です。ただし、生まれつきの強いくせ毛や縮毛を完全に伸ばす効果は、縮毛矯正ほど期待できない点には注意が必要です。
自宅でできる後頭部の強いくせ毛ケアとスタイリングのコツ

美容室での施術だけでなく、日々の自宅でのケアやスタイリングの工夫も、後頭部の強いくせ毛を扱いやすくするためには欠かせません。毎日の習慣を見直して、理想の髪を目指しましょう。
くせ毛用シャンプー・トリートメントの選び方と使い方
くせ毛の悩みを軽減するためには、日々のシャンプーやトリートメント選びが非常に重要です。髪の特性に合ったアイテムを選び、正しい方法でケアすることで、まとまりやすい髪へと導けます。
保湿成分と補修成分に注目する
くせ毛は乾燥しやすく、水分バランスが崩れることでうねりや広がりが悪化することがあります。そのため、シャンプーやトリートメントを選ぶ際には、保湿成分が豊富に含まれているものを選ぶのがおすすめです。ヒアルロン酸やコラーゲン、植物オイル(オリーブオイル、アルガンオイルなど)が配合されている製品は、髪の内部に潤いを与え、くせを落ち着かせる効果が期待できます。
また、ケラチンなどの補修成分が含まれているものは、髪のダメージをケアし、ハリやコシを与えてくれます。
正しい洗髪とトリートメントの進め方
シャンプーをする際は、36~38度とぬるめのお湯を使うことを心がけましょう。熱すぎるお湯は髪や頭皮の負担になり、くせ毛を悪化させる可能性があります。シャンプー前にはブラッシングで髪のほつれを取り、頭皮の汚れを浮き上がらせておくと、シャンプー時の摩擦を減らせます。シャンプーはしっかり泡立ててから、髪ではなく頭皮をマッサージするように洗い、すすぎは洗った時間の2倍以上を目安に、特に耳の後ろや後頭部は念入りに行いましょう。
シャンプー後は、洗い流さないトリートメントで髪の表面をコーティングし、ダメージや乾燥から守ることが大切です。
ドライヤーの正しい使い方で広がりを抑える
ドライヤーの使い方も、くせ毛の広がりを抑え、まとまりを良くするための重要なコツです。少しの工夫で、仕上がりに大きな違いが生まれます。
根元から乾かす重要性
くせ毛を真っすぐにするには、一旦髪を濡らしてからドライヤーで乾かすのが効果的です。ドライヤーの風は根元から先にあてるようにし、くせがついた部分の髪を軽く引っ張るようにして乾かすとうまくできます。後頭部の内側までしっかりと乾かすことが、朝のうねりを防ぐコツです。髪を乾かす順番は、後頭部→トップ→前髪がおすすめです。
前から風をあてて乾かすと、くせ毛が広がり、まとまらなくなることがあるので注意しましょう。
冷風を活用するコツ
髪の毛は8割がケラチンというタンパク質からできており、タンパク質は熱を加えると柔らかくなり、冷やすと固まります。つまり、ドライヤーで乾かし髪を整えた状態で冷風を当てると、その状態をキープできるのです。冷風にはキューティクルを引き締めてツヤを出す効果も期待できるため、ぜひ仕上げの習慣に取り入れてみてください。
アウトバストリートメントやスタイリング剤でまとまりをキープ
ドライヤー後の仕上げに、アウトバストリートメントやスタイリング剤を上手に使うことで、後頭部の強いくせ毛を一日中まとまりやすく保つことができます。
オイル、ミルク、バームの使い分け
洗い流さないトリートメントには、オイル、ミルク、バームなど様々なタイプがあります。オイルは髪にツヤと潤いを与え、まとまりを良くする効果が高いです。ミルクは軽めの質感で、髪の内部に潤いを補給し、しっとりとした手触りに導きます。バームはセット力と保湿力を兼ね備え、自然な束感やウェット感を出すのに適しています。
後頭部の強いくせ毛には、保湿力が高く、重すぎないオイルやミルクがおすすめです。
スタイリング剤の適量とつけ方
スタイリング剤は、つけすぎるとベタつきや重さの原因になるため、適量を守ることが大切です。まずは少量から手に取り、手のひらでよく伸ばしてから、髪の内側や後頭部のくせが気になる部分を中心に馴染ませていきます。根元からつけすぎるとボリュームが失われることがあるため、毛先や中間部分からつけるように意識しましょう。
最後に、残ったスタイリング剤で表面を軽く整えると、ツヤとまとまりがアップします。
後頭部の強いくせ毛に関するよくある質問

後頭部の強いくせ毛について、多くの方が抱える疑問にお答えします。これらの情報が、あなたの髪の悩みを解決する助けとなれば幸いです。
- 後頭部のくせ毛を直すにはどうすれば良いですか?
- 後頭部のくせ毛を活かすにはどんな方法がありますか?
- 後頭部のくせ毛がひどいのはなぜですか?
- 後頭部のくせ毛は治りますか?
- 後頭部のくせ毛に悩むメンズにおすすめの対策はありますか?
- ショートヘアで後頭部のくせ毛が強い場合、どうすれば良いですか?
- 後頭部のくせ毛をドライヤーでうまくまとめるコツはありますか?
- 後頭部のくせ毛が広がるのを防ぐには?
- 後頭部のくせ毛を抑えるカットはありますか?
- 後頭部のくせ毛をストレートにするには?
後頭部のくせ毛を直すにはどうすれば良いですか?
後頭部のくせ毛を直すには、いくつかの方法があります。美容室での縮毛矯正やストレートパーマ、髪質改善トリートメントが効果的です。自宅では、髪を濡らしてドライヤーで根元から引っ張るように乾かす、ストレートアイロンでくせを伸ばすといった方法があります。くせ毛用シャンプーやトリートメントで保湿ケアをすることも大切です。
後頭部のくせ毛を活かすにはどんな方法がありますか?
後頭部のくせ毛を活かすには、くせ毛の特性を理解したカットが重要です。レイヤーを入れたり、グラデーションカットで丸みを出したりすることで、自然なボリューム感や動きのあるスタイルを楽しめます。パーマをかけて全体的にゆるふわなウェーブを作り、くせを目立たなくする方法もあります。
後頭部のくせ毛がひどいのはなぜですか?
後頭部のくせ毛がひどい原因としては、生まれつきの毛穴の形や生え方、髪のダメージや乾燥、加齢による髪質の変化などが挙げられます。また、寝癖や枕との摩擦、ドライヤーの乾かし残しも、後頭部のくせを悪化させる要因となることがあります。
後頭部のくせ毛は治りますか?
生まれつきの強いくせ毛が「ある日突然治る」ことはありません。しかし、ダメージやホルモンバランスの乱れ、加齢などによる後天性のくせ毛であれば、適切なケアや生活習慣の改善によって「気にならなくなる」ことはあります。髪質改善トリートメントや弱酸性縮毛矯正などで、扱いやすい髪にコントロールすることも可能です。
後頭部のくせ毛に悩むメンズにおすすめの対策はありますか?
メンズの後頭部のくせ毛対策としては、くせを活かすカットでボリュームを調整したり、部分的な縮毛矯正で気になる部分だけをストレートにしたりする方法があります。自宅では、ドライヤーで根元からしっかり乾かし、冷風で形をキープするコツが有効です。くせ毛用シャンプーや洗い流さないトリートメントで地肌ケアと髪の保護をすることも大切です。
ショートヘアで後頭部のくせ毛が強い場合、どうすれば良いですか?
ショートヘアで後頭部のくせ毛が強い場合は、くせを活かしたカットがおすすめです。レイヤーを効果的に入れることで、カールが引き立ち、ふわふわとした愛らしい表情を演出できます。襟足をタイトに、後頭部に丸みが出るようにカットすることで、まとまりやすく、おしゃれな印象になります。
後頭部のくせ毛をドライヤーでうまくまとめるコツはありますか?
後頭部のくせ毛をドライヤーでまとめるコツは、まず髪をしっかり濡らし、根元から風を当てて乾かすことです。くせのある部分を軽く引っ張りながら乾かすと、真っすぐになりやすくなります。8割程度乾いたら冷風に切り替え、形を固定することで、ツヤが出てまとまりが持続します。
後頭部のくせ毛が広がるのを防ぐには?
後頭部のくせ毛が広がるのを防ぐには、髪の乾燥を防ぎ、水分バランスを整えることが重要です。保湿成分が豊富なシャンプーやトリートメントを使い、洗い流さないトリートメントで髪を保護しましょう。ドライヤーでしっかり乾かし、冷風でキューティクルを引き締めることも広がりを抑えるコツです。また、枕との摩擦を減らすためにナイトキャップを使用するのも一つの方法です。
後頭部のくせ毛を抑えるカットはありますか?
後頭部のくせ毛を抑えるカットは、くせの強さや生え方によって異なりますが、一般的にはレイヤーを入れすぎずに重さを残しつつ、ボリュームを調整するカットが有効です。美容師に相談し、くせ毛の特性を活かしつつ、まとまりやすいスタイルを提案してもらうのが良いでしょう。部分的な縮毛矯正と組み合わせることも可能です。
後頭部のくせ毛をストレートにするには?
後頭部のくせ毛をストレートにするには、美容室での縮毛矯正が最も効果的です。自宅では、ストレートアイロンを使ってくせを伸ばす方法がありますが、熱によるダメージを防ぐために洗い流さないトリートメントを併用することが大切です。ドライヤーで根元からしっかり乾かし、引っ張りながらブローするのも有効な方法です。
まとめ
- 後頭部の強いくせ毛は、毛穴の形や生え方、髪のダメージ、ホルモンバランスの変化などが原因です。
- 自分では見えにくく、寝癖や摩擦の影響を受けやすい場所です。
- 美容室では、くせ毛を活かすカットでボリューム調整が可能です。
- 縮毛矯正は強いくせ毛を半永久的にストレートにする効果があります。
- ストレートパーマはパーマ戻しや軽いくせ毛に適しています。
- 髪質改善トリートメントは、ダメージによるうねりや広がりを抑え、自然なまとまりを与えます。
- 自宅ケアでは、保湿成分と補修成分が豊富なシャンプー・トリートメントを選びましょう。
- シャンプーはぬるま湯で頭皮をマッサージするように洗い、念入りにすすぎます。
- ドライヤーは根元から乾かし、くせを引っ張るようにブローし、冷風で仕上げると良いでしょう。
- アウトバストリートメントやスタイリング剤で、まとまりとツヤをキープできます。
- メンズやショートヘアの方も、くせ毛を活かしたカットや部分的な施術で悩みを解決できます。
- 後天性のくせ毛は、適切なケアで気にならなくなる可能性があります。
- 髪の乾燥を防ぎ、水分バランスを整えることが広がりを抑えるコツです。
- 美容師に相談し、自分の髪質に合った最適な解決方法を見つけることが大切です。
- 日々の丁寧なケアとプロの力を借りることで、後頭部の強いくせ毛の悩みは解決に向かいます。
