新しいiPadを手に入れた時、古いiPadからのデータ移行を簡単に行える「クイックスタート」は非常に便利な機能です。しかし、時には途中で止まってしまったり、データがうまく移行できなかったりして、やり直しを検討することもあるでしょう。そんな時、どのように対処すれば良いのか悩んでしまいますよね。
本記事では、iPadのクイックスタートをやり直す具体的な方法から、失敗してしまった時の解決策まで、あなたの疑問を解消するための情報を詳しく解説します。この記事を読めば、安心して新しいiPadを使い始めることができるでしょう。
iPadクイックスタートのやり直しが必要なのはどんな時？
iPadのクイックスタートは、新しいデバイスへのデータ移行を簡単にする便利な機能です。しかし、時にはスムーズに進まず、やり直しを検討する場面もあるでしょう。ここでは、どのような状況でクイックスタートのやり直しが必要になるのか、具体的なケースを解説します。
クイックスタートが途中で止まってしまった場合
クイックスタートの進め方で、データ転送中に画面がフリーズしたり、エラーメッセージが表示されたりして、プロセスが中断してしまうことがあります。進行バーが途中で停止したように見えるケースも少なくありません。このような状況では、そのまま放置しても解決しないため、一度やり直すのが賢明な決定です。
端末容量がほぼ満杯だったり、長期間再起動していなかったりすると、内部ストレージの管理にエラーが溜まり、クイックスタートが途中で止まる原因となることもあります。
データ移行がうまくできなかったと感じる場合
クイックスタートは完了したものの、写真やアプリの一部が転送されていなかったり、設定が正しく反映されていないと感じる場合もあるでしょう。例えば、写真アプリの最適化設定が原因で端末に全データがない場合や、LINEなどの特定のアプリで独自の引き継ぎ手順が必要な場合、部分的な転送ミスが発生することがあります。
特に、重要なデータが欠けていると感じるなら、最初からやり直すことで問題を解決できる可能性があります。
設定を最初からやり直したい場合
初めてiPadを設定する際に、誤ったApple IDでログインしてしまったり、不要な設定を有効にしてしまったりすることもあります。後から変更が難しい設定もあるため、完全に初期状態に戻して、理想的な設定で使い始めたいと考える方も少なくありません。一度設定を完了してしまうと、クイックスタートを再度行うには端末の初期化が必要になります。
iPadクイックスタートをやり直す前の準備
クイックスタートをやり直す前に、いくつかの重要な準備をしておくことで、スムーズかつ確実にデータ移行を成功させることができます。これらの準備を怠ると、再び失敗するリスクが高まるため、しっかりと確認しましょう。
データのバックアップは必須
クイックスタートをやり直すということは、多くの場合、新しいiPadを初期化することになります。そのため、万が一に備え、古いiPadのデータはもちろん、新しいiPadに一時的に移行されたデータもiCloudやPCにバックアップしておくことが非常に重要です。iCloudバックアップは、Wi-Fi接続などの条件が整っていれば自動的に作成されるため、データの復元が可能です。
バックアップを取ることで、予期せぬトラブルが発生しても大切なデータを失う心配がありません。
安定したWi-Fi環境の確認
クイックスタートは、デバイス間のデータ転送にWi-Fi接続を利用します。不安定なWi-Fi環境では、転送が途中で途切れたり、エラーが発生したりする原因となります。 電波状況の良い場所で、安定したWi-Fiに接続されているかを事前に確認しましょう。必要に応じてWi-Fiルーターの再起動やVPNオフなどの調整を行うことも有効です。
十分なバッテリー残量の確認
データ転送にはかなりの電力を消費します。途中でバッテリーが切れてしまうと、クイックスタートが中断され、最悪の場合データが破損する可能性もあります。 両方のiPadを充電器に接続するか、十分なバッテリー残量がある状態で進めるのがおすすめです。Appleも、2台のiPhoneを充電ケーブルにつないだままクイックスタートを行うことをおすすめしています。
iPadクイックスタートのやり直し方法をステップバイステップで解説
クイックスタートをやり直すには、まず新しいiPadを工場出荷時の状態に戻す必要があります。その後、改めてクイックスタートのプロセスを開始します。ここでは、その具体的な進め方を順を追って説明します。
新しいiPadを初期化する進め方
クイックスタートをやり直すには、新しいiPadを初期化し、工場出荷時の状態に戻す必要があります。この進め方で、以前の不完全なデータや設定を全て消去し、まっさらな状態から再スタートできます。初期化が十分に行われていないと、設定エラーが残り再度失敗することがあります。
- 「設定」アプリを開きます。
- 「一般」をタップします。
- 「転送またはiPadをリセット」をタップします。
- 「すべてのコンテンツと設定を消去」をタップします。
- パスコードを入力し、警告を読んでから「iPadを消去」をタップして確定します。
この進め方でiPadが再起動し、初期設定画面が表示されるまで待ちます。初期化後の途中設定は進めず、必ず初期画面で停止しておくことが大切です。
新しいiPadでクイックスタートを再開する進め方
iPadが初期化され、初期設定画面（「こんにちは」の画面）が表示されたら、クイックスタートを再開できます。古いiPadを近くに置き、画面の指示に従って進めることが大切です。クイックスタートは、旧iPadと新iPadのiOSバージョンが大きく離れていると正常に機能しないことがあるため、両方の端末を最新のiOSにアップデートしておくと安全です。
- 初期化された新しいiPadの電源を入れ、「こんにちは」の画面が表示されるまで待ちます。
- 古いiPadのロックを解除し、新しいiPadの近くに置きます。
- 古いiPadに「新しいiPadを設定」という画面が表示されるので、「続ける」をタップします。
- 新しいiPadに表示されるアニメーションを古いiPadのカメラでスキャンします。
- パスコードやFace ID/Touch IDの設定など、画面の指示に従って進めます。
端末同士の距離が近くないとクイックスタートは開始されないため、必ず横に並べ、画面ロックを解除した状態で準備しましょう。
古いiPadからデータを転送する進め方
クイックスタートの核心は、古いiPadから新しいiPadへのデータ転送です。この進め方で、アプリやデータ、設定などが新しいデバイスに引き継がれます。転送中は両方のデバイスを近くに置き、電源に接続したままにしておきましょう。クイックスタートはWi-FiとBluetoothが必須です。
- 新しいiPadで「データを転送」の画面が表示されたら、「iPadから直接転送」を選択します。
- 転送が開始され、進捗バーが表示されます。
- 転送が完了すると、新しいiPadが再起動し、設定が完了します。
転送時間はデータの量によって大きく異なります。数分で終わることもあれば、数時間かかることもあります。クイックスタートでは大量のデータを転送するため、Wi-Fi環境下での高速で安定したデータ通信が不可欠です。
クイックスタートがうまくいかない時の解決策
クイックスタートをやり直しても、再び問題が発生することがあります。ここでは、よくあるトラブルとその解決策を紹介します。これらの解決策を試すことで、スムーズなデータ移行に繋がるでしょう。
接続が不安定な場合の対処法
クイックスタート中に「接続できません」といったエラーが表示される場合、Wi-FiやBluetoothの接続が不安定な可能性があります。両方のデバイスを再起動したり、Wi-Fiルーターを再起動したりすることで、接続が改善されることがあります。 また、デバイス同士が離れすぎていると、Bluetoothがオンになっていてもクイックスタートがうまくできない場合があります。
データ転送を行う際は、できるだけ端末同士を近づけた状態で行いましょう。
- 両方のiPadを再起動する。
- Wi-Fiルーターの電源を入れ直す。
- Bluetoothを一度オフにしてから再度オンにする。
- デバイス同士をより近づける。
転送に時間がかかりすぎる場合の解決策
クイックスタートの転送が異常に長く感じる場合、データ量が非常に多いか、ネットワーク環境が原因かもしれません。不要なアプリやデータを事前に削除したり、より高速なWi-Fi環境で試したりすることが解決策となります。 新しいiPadのストレージ容量が、転送するデータ量を下回っている場合も、クイックスタートが失敗する原因となります。
不要なデータは減らしておくとよいでしょう。
- 不要なアプリや写真を古いiPadから削除する。
- より高速で安定したWi-Fiネットワークに接続する。
- 両方のiPadを電源に接続し続ける。
- 夜間など、ネットワークが混雑しにくい時間帯に試す。
エラーメッセージが表示された場合の対応
特定のエラーメッセージが表示された場合は、そのメッセージの内容を正確に記録し、Appleのサポートページで検索するのが最も確実な対応です。多くの場合、具体的な解決策が提示されています。 また、Appleサポートに直接問い合わせることも検討しましょう。明確なエラー表示が出る場合、再起動やWi-Fi再接続などの基本的な対処に加えて、端末の初期化からやり直す必要が出るケースもあります。
よくある質問
- クイックスタートをやり直すにはどうすればいいですか？
- クイックスタートができない時の対処法は？
- iPadのクイックスタートは途中でキャンセルできますか？
- クイックスタートが失敗した場合はどうなりますか？
- クイックスタートは初期化しないとできない？
- クイックスタートはどれくらい時間がかかりますか？
- クイックスタート中に電話がかかってきたら？
- クイックスタート失敗でデータは消えますか？
クイックスタートをやり直すにはどうすればいいですか？
新しいiPadを工場出荷時の状態に初期化し、その後、古いiPadを近くに置いてクイックスタートのプロセスを再開します。初期化は「設定」アプリの「一般」から「転送またはiPadをリセット」を選択し、「すべてのコンテンツと設定を消去」をタップして行います。
クイックスタートができない時の対処法は？
まず、両方のiPadが最新のiOSバージョンであるか確認し、Wi-FiとBluetoothがオンになっているか、そして両方のデバイスが十分に充電されているかを確認してください。デバイスを再起動したり、より安定したWi-Fi環境で試したりすることも有効です。
iPadのクイックスタートは途中でキャンセルできますか？
クイックスタートは、進行中にキャンセルすることが可能です。ただし、キャンセルした場合、新しいiPadは初期設定の途中状態になるため、再度クイックスタートを行うには初期化が必要になることがあります。
クイックスタートが失敗した場合はどうなりますか？
クイックスタートが失敗した場合、新しいiPadは完全に設定されていない状態か、一部のデータのみが転送された状態になります。この場合、新しいiPadを初期化してクイックスタートをやり直すか、iCloudやiTunesからの復元を試すことになります。データが消えることはありませんが、再度設定する手間がかかります。
クイックスタートは初期化しないとできない？
新しいiPadを初めて設定する場合、初期化は不要です。しかし、一度設定を完了してしまったり、クイックスタートが失敗してやり直したい場合は、新しいiPadを初期化して工場出荷時の状態に戻す必要があります。
クイックスタートはどれくらい時間がかかりますか？
クイックスタートにかかる時間は、転送するデータの量やWi-Fiの速度によって大きく異なります。数GB程度のデータであれば数十分で完了することもありますが、数百GBのデータがある場合は数時間かかることも珍しくありません。両方のデバイスを電源に接続し、安定したWi-Fi環境で進めることが大切です。
クイックスタート中に電話がかかってきたら？
クイックスタート中に電話がかかってきても、基本的にはプロセスが中断されることはありません。ただし、古いiPadを使用している場合は、電話に出ることで画面が切り替わり、クイックスタートの画面が見えなくなることがあります。可能であれば、転送中は電話を避けるか、応答後にすぐにクイックスタート画面に戻るようにしましょう。
クイックスタート失敗でデータは消えますか？
クイックスタートが失敗しても、古いiPadのデータが消えることはありません。古いiPadのデータはそのまま残ります。新しいiPadは設定が不完全な状態になるだけなので、初期化してやり直すことで問題なくデータ移行を再開できます。ただし、念のため古いiPadのバックアップは取っておくことをおすすめします。
まとめ
- iPadクイックスタートのやり直しは、失敗時や設定変更時に必要。
- 途中で止まる、データ移行不完全、設定やり直しが主な理由。
- やり直し前には必ずデータのバックアップを取る。
- 安定したWi-Fi環境と十分なバッテリー残量を確認する。
- 新しいiPadを初期化することでクイックスタートを再開できる。
- 初期化は「設定」アプリから「すべてのコンテンツと設定を消去」を選択。
- 初期化後、「こんにちは」画面からクイックスタートを再開。
- 古いiPadを近くに置き、画面の指示に従い進める。
- データ転送中は両デバイスを電源に接続し続ける。
- 接続不安定時はデバイスやルーターの再起動を試す。
- 転送が遅い場合は不要データ削除や高速Wi-Fiを検討。
- エラーメッセージはAppleサポートページで確認する。
- クイックスタートは途中でキャンセル可能だが初期化が必要な場合も。
- 失敗しても古いiPadのデータは消えないので安心。
- データ量により転送時間は数分から数時間と幅がある。