突然、ふくらはぎの横に激しい痛みが走り、動けなくなった経験はありませんか?「ふくらはぎの横がつる」という症状は、多くの方が一度は経験するつらいものです。特に、夜中や運動中に起こると、その痛みで日常生活に支障をきたすこともあります。
本記事では、なぜふくらはぎの横がつるのか、その主な原因を深く掘り下げます。さらに、つってしまった時にすぐに痛みを和らげるための対処法や、二度とつらないための効果的な予防策まで、詳しく解説していきます。この情報が、あなたのつらい症状を解決し、快適な毎日を送るための助けとなれば幸いです。
突然の激痛!ふくらはぎの横がつる主な原因

ふくらはぎの横がつる現象は、医学的には「筋痙攣(きんけいれん)」や「こむら返り」と呼ばれています。これは、筋肉が自分の意思とは関係なく、突然強く収縮してしまう状態です。その原因は一つではなく、いくつかの要因が組み合わさって起こることがほとんどです。ここでは、主な原因を具体的に見ていきましょう。
水分や電解質不足が引き起こす筋肉の誤作動
私たちの体は、約60%が水分でできており、その水分中にはナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムといった電解質がバランス良く含まれています。これらの電解質は、筋肉の収縮や神経の情報伝達をスムーズに行うために不可欠な存在です。しかし、大量の汗をかいたり、水分補給が不足したりすると、体内の水分とともに電解質も失われ、そのバランスが崩れてしまいます。
特に、マグネシウムやカルシウムの不足は、筋肉の異常な収縮を引き起こしやすいと言われています。
例えば、夏場の暑い日にスポーツをした後や、冬でも暖房の効いた室内で過ごしていると、気づかないうちに脱水状態になっていることがあります。また、利尿作用のある薬を服用している場合や、下痢が続いている場合も、電解質が排出されやすく、つりの原因となることがあります。
筋肉疲労や運動不足、加齢による影響
ふくらはぎの筋肉は「第二の心臓」とも呼ばれ、血液を心臓へ送り返すポンプのような大切な役割を担っています。しかし、激しい運動で筋肉を酷使したり、長時間立ちっぱなしや座りっぱなしで同じ姿勢を続けたりすると、筋肉に疲労が蓄積し、正常な収縮と弛緩のリズムが乱れやすくなります。
また、運動不足もつりの原因の一つです。定期的な運動をしていないと、筋肉量は20歳代をピークに徐々に減少し、特にふくらはぎの筋肉量が減ると血行不良につながりやすくなります。 加齢も大きな要因で、中高年になると筋肉量の減少に加え、筋肉の回復が遅くなるため、少しの活動でも筋肉が疲労しやすくなり、つりやすくなる傾向があります。
冷えや血行不良が筋肉の緊張を招く
体が冷えると、筋肉や血管が収縮し、血行が悪くなります。血行不良になると、筋肉に十分な酸素や栄養素が行き渡らなくなり、老廃物が蓄積しやすくなります。この状態が続くと、筋肉が緊張しやすくなり、つりを引き起こす原因となります。
特に、冬場の寒い時期や、冷房の効いた部屋で寝ている時などは、足元が冷えやすく、ふくらはぎの筋肉がこわばりやすいため注意が必要です。 また、長時間同じ姿勢でいることによる血行不良も、冷えと同様に筋肉の緊張を招き、つりの原因となることがあります。
ストレスや特定の病気が隠れている可能性
一時的なつりであれば心配はいりませんが、頻繁にふくらはぎの横がつる場合や、痛みが強い場合は、何らかの病気が隠れている可能性も考えられます。 例えば、糖尿病、腎不全、動脈硬化、下肢静脈瘤、坐骨神経痛、むずむず脚症候群、睡眠時無呼吸症候群などが挙げられます。
また、特定の薬の副作用として足がつることもあります。 ストレスも自律神経の乱れを通じて、筋肉の緊張や血行不良を引き起こし、つりの原因となることがあります。 頻繁につる場合は、自己判断せずに医療機関を受診し、専門医に相談することが大切です。
痛みを和らげる!ふくらはぎの横がつった時の対処法

ふくらはぎの横がつってしまった時は、突然の激痛に驚き、どうすれば良いか分からなくなるかもしれません。しかし、適切な対処法を知っていれば、痛みを早く和らげることができます。ここでは、つってしまった時に試せる具体的な方法をご紹介します。
慌てずに実践!効果的なストレッチ方法
つってしまったら、まずは慌てずに、ゆっくりと筋肉を伸ばすストレッチを試しましょう。急激に伸ばすと、かえって筋肉を傷つける可能性があるので注意が必要です。
- 座って行うストレッチ:床に座り、つった方の足を前に伸ばします。タオルなどを足の裏に引っ掛け、つま先を手前にゆっくりと引き寄せます。ふくらはぎの筋肉が心地よく伸びるのを感じながら、20~30秒ほどキープしましょう。
- 立って行うストレッチ(壁押しストレッチ):壁に手をついて立ち、つった方の足を後ろに引きます。かかとを床につけたまま、ゆっくりと体重を前にかけ、ふくらはぎを伸ばします。この時、つま先と膝の向きをまっすぐ揃えるのがコツです。
これらのストレッチは、筋肉の過剰な収縮を緩め、痛みを和らげるのに役立ちます。
優しくマッサージして筋肉の緊張をほぐす
ストレッチと合わせて、つっている部分を優しくマッサージするのも効果的です。筋肉の緊張をほぐし、血行を促すことで、痛みの軽減につながります。
指の腹を使って、つっている部分をゆっくりと円を描くように揉みほぐしたり、軽く圧迫したりしてみましょう。強い力で揉むと、筋肉を痛める可能性があるので、気持ち良いと感じる程度の力加減で行うことが大切です。 特に、ふくらはぎの外側が痛む場合は、その部分を優しく包み込むように揉みほぐすと良いでしょう。
温めて血行を促し痛みを和らげる
冷えや血行不良がつりの原因となっている場合、つっている部分を温めることで、筋肉の緊張がほぐれ、痛みが和らぐことがあります。
ホットタオルを当てる、温かいシャワーをかける、または湯船に浸かるなどして、患部を温めてみましょう。温めることで血管が広がり、血流が改善されるため、筋肉に必要な酸素や栄養素が行き渡りやすくなります。 特に、入浴は全身の血行を促進し、リラックス効果も期待できるため、つりやすい方にはおすすめです。
水分とミネラル補給で内側からケア
水分や電解質不足がつりの原因である場合は、これらを補給することが重要です。水やお茶だけでなく、スポーツドリンクや経口補水液など、電解質を含む飲み物を摂るのが良いでしょう。
また、日頃からミネラルバランスの取れた食事を心がけることも大切です。カルシウム、マグネシウム、カリウムなどが豊富な食品(乳製品、小魚、海藻類、ナッツ類、大豆製品、緑黄色野菜など)を積極的に摂り入れましょう。
漢方薬「芍薬甘草湯」という選択肢
急な足のつり、特にこむら返りには、漢方薬の「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」が効果的であるとされています。 芍薬甘草湯は、筋肉の痙攣性の痛みに即効性があると言われており、前兆を感じた時に早めに服用すると良いでしょう。
ただし、人によってはむくみが生じることがあるため、高血圧や腎臓病などの治療を受けている方は、必ず医師や薬剤師に相談してから服用してください。 妊婦さんでも服用できる場合がありますが、こちらも専門家への相談が必須です。
もう悩まない!ふくらはぎの横がつるのを防ぐ予防策

つらいふくらはぎの横のつりを繰り返さないためには、日頃からの予防策が非常に大切です。生活習慣を見直し、体質改善に取り組むことで、つりの発生を大きく減らすことができます。ここでは、具体的な予防策をご紹介します。
日常的な水分補給とバランスの取れた食事
水分不足や電解質バランスの乱れは、つりの大きな原因の一つです。日中はもちろん、就寝中も汗をかくため、こまめな水分補給を心がけましょう。特に、運動時や入浴後、起床時などは意識して水分を摂るようにしてください。
また、食事では、筋肉の働きをサポートするミネラル(カルシウム、マグネシウム、カリウムなど)やビタミンが不足しないよう、バランスの取れた献立を意識しましょう。乳製品、小魚、海藻類、大豆製品、葉野菜、ナッツ類などを積極的に取り入れるのがおすすめです。
適度な運動とストレッチの習慣化
筋肉の柔軟性を保ち、血行を良くするためには、適度な運動とストレッチが欠かせません。ウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動を習慣にすることで、ふくらはぎの筋ポンプ作用が高まり、血流が改善されます。
また、運動前後のウォーミングアップとクールダウンとしてのストレッチも重要です。特に、ふくらはぎのストレッチは毎日行うのがおすすめです。お風呂上がりなど、体が温まっている時に行うと、より効果が高まります。 1セット20秒以上を目安に、ゆっくりと筋肉を伸ばしましょう。
体を冷やさない工夫と質の良い睡眠
冷えは血行不良を招き、つりの原因となります。特に足元を冷やさないよう、靴下を履いたり、レッグウォーマーを活用したりするなどの工夫をしましょう。 夏場でも冷房が効きすぎている場所では、ブランケットなどで体を覆うようにしてください。
また、質の良い睡眠も筋肉の疲労回復には不可欠です。寝具を見直したり、寝る前に軽いストレッチを行ったりすることで、リラックスして眠りにつきやすくなります。 睡眠中にコップ1~2杯程度の汗をかくと言われているため、寝る前の水分補給も忘れずに行いましょう。
ストレス管理と生活習慣の見直し
ストレスは、自律神経のバランスを乱し、筋肉の緊張や血行不良を引き起こすことがあります。 日常生活の中で、自分に合ったストレス解消法を見つけ、心身のリラックスを心がけましょう。趣味の時間を作る、ゆっくり湯船に浸かる、瞑想をするなども良い方法です。
また、不規則な生活習慣も体のバランスを崩す原因となります。規則正しい生活を送り、十分な休息を取ることで、体の回復力を高め、つりの予防につなげることができます。生活習慣全体を見直すことが、つりの根本的な解決に役立つでしょう。
ふくらはぎの横がつる症状に関するよくある質問

- ふくらはぎの横がつるのは病気のサインですか?
- 寝ている時によくつるのはなぜですか?
- 妊娠中にふくらはぎがつりやすいのはなぜですか?
- 運動中にふくらはぎの横がつるのを防ぐには?
- 子供のふくらはぎがつる原因と対処法は?
- どのくらいの頻度でつると病院に行くべきですか?
ふくらはぎの横がつるのは病気のサインですか?
一時的なふくらはぎのつりは、健康な人でも起こり得る一般的な症状です。しかし、頻繁につる、痛みが強い、他の症状(しびれ、むくみ、皮膚の変色など)を伴う場合は、何らかの病気が隠れている可能性も考えられます。 例えば、糖尿病、腎不全、動脈硬化、下肢静脈瘤、坐骨神経痛などが挙げられます。気になる場合は、早めに医療機関を受診し、専門医に相談することをおすすめします。
寝ている時によくつるのはなぜですか?
寝ている時にふくらはぎがつる主な原因は、日中の筋肉疲労、就寝中の発汗による水分・ミネラル不足、そして体の冷えによる血行不良などが挙げられます。 睡眠中は体をほとんど動かさないため血行が低下しやすく、また、冷房などで足元が冷えると筋肉が収縮しやすくなります。寝る前の軽いストレッチや水分補給、体を冷やさない工夫が予防につながります。
妊娠中にふくらはぎがつりやすいのはなぜですか?
妊娠中は、お腹が大きくなることによる姿勢の変化や体重増加で足の筋肉に負担がかかりやすくなります。また、胎児が骨盤内の血管を圧迫することで足の血流が滞りやすくなり、むくみや冷えが生じやすくなります。 さらに、ホルモンバランスの変化や、胎児への栄養供給によるミネラル不足も原因となることがあります。 妊娠中のつりには、医師に相談の上、適切なストレッチやマッサージ、十分な水分・ミネラル補給を心がけましょう。
運動中にふくらはぎの横がつるのを防ぐには?
運動中にふくらはぎの横がつるのを防ぐには、運動前の十分なウォーミングアップと、運動後のクールダウンとしてのストレッチが非常に重要です。 また、運動中のこまめな水分補給と、電解質(特にマグネシウム、カリウム、カルシウム)を含むスポーツドリンクなどの摂取も効果的です。 筋肉疲労を蓄積させないよう、無理のない範囲で運動を行い、十分な休息を取ることも大切です。
子供のふくらはぎがつる原因と対処法は?
子供のふくらはぎがつる主な原因も、大人と同様に水分不足、ミネラルバランスの乱れ、筋肉疲労などが考えられます。特に、活発に遊んだ後や、寝ている時に起こりやすい傾向があります。対処法としては、つった部分を優しくストレッチしたり、温めたりすることが有効です。予防策としては、普段から十分な水分補給を促し、バランスの取れた食事を心がけることが大切です。
頻繁につる場合は、念のため小児科医に相談してみましょう。
どのくらいの頻度でつると病院に行くべきですか?
足のつりが週に数回以上と頻繁に起こる場合や、痛みが非常に強い場合、また、つり以外の症状(足のむくみ、しびれ、冷感、皮膚の色の変化など)を伴う場合は、医療機関を受診することをおすすめします。 内科、整形外科、循環器内科などで相談し、原因を特定してもらい、適切な治療やアドバイスを受けることが大切です。
まとめ
- ふくらはぎの横がつる主な原因は、水分・電解質不足、筋肉疲労、冷え、病気などです。
- 電解質(マグネシウム、カルシウム、カリウム)のバランスが重要です。
- 激しい運動や長時間の同じ姿勢は筋肉疲労を招きやすいです。
- 冷えや血行不良は筋肉の緊張を引き起こします。
- 糖尿病や下肢静脈瘤など、病気が隠れている可能性もあります。
- つった時は、ゆっくりとストレッチして筋肉を伸ばしましょう。
- 優しくマッサージすることで筋肉の緊張が和らぎます。
- 患部を温めて血行を促すと痛みが軽減します。
- 水分とミネラルを補給して内側からケアしましょう。
- 漢方薬「芍薬甘草湯」は即効性があると言われています。
- 日頃からこまめな水分補給を心がけましょう。
- バランスの取れた食事でミネラルを十分に摂りましょう。
- 適度な運動とストレッチを習慣にすることが予防につながります。
- 体を冷やさない工夫と質の良い睡眠が大切です。
- ストレス管理と規則正しい生活習慣を見直しましょう。
- 頻繁につる場合や他の症状がある場合は医療機関を受診してください。
- 妊娠中や特定の薬を服用中の場合は医師に相談が必要です。
