「最近、息苦しさを感じることが増えた」「家族の健康状態が気になる」と感じていませんか? 私たちの体にとって、酸素は生命活動を維持するために欠かせないものです。血液中の酸素濃度が適切に保たれているかを知ることは、健康管理の重要な一歩となります。しかし、その数値をどのように把握すれば良いのか、悩んでいる方もいるかもしれません。
本記事では、家庭で手軽に血液中の酸素濃度を測れる「血液中の酸素濃度測定器」、通称パルスオキシメーターについて、その基本的な知識から、ご自身に合った製品を見つけるための選び方、そして正確な測定のための正しい使い方まで、分かりやすく解説します。この情報が、あなたの健康維持に役立つことを願っています。
血液中の酸素濃度測定器とは?その役割と重要性

血液中の酸素濃度測定器は、一般的に「パルスオキシメーター」と呼ばれ、指先などに装着するだけで、体内の酸素の状態を手軽に把握できる医療機器です。この機器は、特に呼吸器や循環器に不安を抱える方にとって、日々の健康管理に役立つ大切なツールとなります。採血の必要がなく、非侵襲的に測定できる点が大きな特徴です。
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パルスオキシメーターの基本的な仕組み
パルスオキシメーターは、指先に赤色光と赤外光という2種類の光を当て、血液中のヘモグロビンが酸素と結合している割合(酸素飽和度:SpO2)を測定します。酸素と結合したヘモグロビンと、結合していないヘモグロビンでは、光の吸収率が異なるという性質を利用しているのです。 この光の吸収率の変化をセンサーが感知し、SpO2値として表示します。
同時に脈拍数も測定できる製品が多く、体の状態を総合的に把握するのに役立ちます。
なぜ酸素濃度を測る必要があるのか
血液中の酸素濃度、すなわちSpO2は、肺で取り込んだ酸素がどれだけ全身に運ばれているかを示す大切な指標です。 健康な状態であれば、SpO2は通常96~99%の範囲で保たれています。 しかし、呼吸器疾患や心疾患などによって肺や心臓の機能が低下すると、酸素を十分に体内に取り込めなくなり、SpO2が低下することがあります。
自覚症状だけでは気づきにくい体内の酸素不足(低酸素血症)を数値で客観的に把握できるため、病状の変化を早期に察知し、適切な対応をとるための重要な手がかりとなります。
どんな時に使う?測定器の活用シーン

血液中の酸素濃度測定器は、医療現場だけでなく、家庭での健康管理にも幅広く活用されています。特に、体の変化に敏感になりたい方や、特定の健康状態にある方にとって、日々のモニタリングは安心感につながるでしょう。
日常の健康管理での利用
健康な方でも、日々の体調の変化や運動時の体の反応を知るために、パルスオキシメーターは役立ちます。例えば、激しい運動をした後にSpO2が一時的に低下することがありますが、これは体が酸素を消費している証拠です。 普段の安静時の数値を記録しておくことで、体調が安定している時の基準値を把握でき、何か異常があった際に早期に気づくきっかけになります。
また、睡眠中の呼吸状態を簡易的にチェックする目的で利用する方もいます。
呼吸器系の疾患を持つ方のモニタリング
慢性閉塞性肺疾患(COPD)や気管支喘息など、呼吸器系の疾患を持つ方にとって、パルスオキシメーターは病状管理に欠かせないツールです。 風邪や気管支炎などで症状が悪化すると、酸素の取り込みが不十分になり、SpO2が低下する可能性があります。 普段の値から3~4%低下した場合や、90%を下回るような場合は、速やかに医療機関に相談することが大切です。
日常的に測定することで、症状悪化のサインを見逃さずに、適切なタイミングで受診する助けとなります。
睡眠時無呼吸症候群の簡易チェック
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が一時的に止まることで、体内の酸素濃度が低下する病気です。自覚症状がない場合も多く、放置すると高血圧や心臓病などのリスクを高める可能性があります。パルスオキシメーターを睡眠中に装着し、SpO2の変化を記録することで、睡眠時無呼吸症候群の簡易的なチェックに活用できます。
ただし、これはあくまで簡易的なものであり、正確な診断には専門の医療機関での検査が必要です。
失敗しない!血液中の酸素濃度測定器の選び方

数多くの血液中の酸素濃度測定器が販売されているため、どれを選べば良いか迷ってしまうかもしれません。ご自身の使用目的や状況に合わせて、適切な製品を選ぶためのポイントをいくつかご紹介します。これらの点を考慮することで、後悔のない選択ができるでしょう。
医療機器認証の有無を確認する
パルスオキシメーターは、日本の法律で「管理医療機器」に分類されています。 そのため、製品を選ぶ際には、必ず厚生労働省による医療機器認証を受けているかを確認することが重要です。 医療機器認証を受けている製品は、一定の品質と安全性が保証されており、より信頼性の高い測定が期待できます。 認証番号は製品パッケージや取扱説明書に記載されているので、購入前に確認するようにしましょう。
測定精度と信頼性
正確な測定値を得るためには、測定精度が高い製品を選ぶことが大切です。特に、医療機器認証を受けている製品は、その精度が公表されており、信頼性が高いと言えます。 また、測定中に指が動いたり、指先が冷えていたりすると、正確な数値が出にくい場合があります。 安定した測定をサポートする機能(例えば、PI値(灌流指数)表示など)がある製品は、より信頼性の高い測定結果を得る助けとなるでしょう。
使いやすさと表示の見やすさ
日常的に使用するものですから、使いやすさは重要なポイントです。指に挟むクリップタイプが一般的ですが、装着のしやすさや、ボタン操作のシンプルさなどを確認しましょう。また、測定値が表示される画面の大きさや、数字の視認性も大切です。高齢の方や視力に不安がある方は、特に大きな表示やバックライト付きの製品を選ぶと良いでしょう。
機能性(アラーム、データ保存など)
製品によっては、SpO2が設定値よりも低くなった場合にアラームで知らせてくれる機能や、測定データを本体に保存したり、スマートフォンアプリと連携して管理できる機能を持つものもあります。 これらの機能は、継続的な健康管理や、医師への情報提供に役立ちます。ご自身の使い方に合わせて、必要な機能が備わっているかを確認しましょう。
価格とメーカーの信頼性
パルスオキシメーターの価格帯は幅広く、機能やメーカーによって異なります。安価な製品も多く出回っていますが、医療機器認証の有無や、メーカーの信頼性を考慮して選ぶことが大切です。大手医療機器メーカーの製品は、サポート体制も充実している場合が多く、安心して使用できるでしょう。
おすすめの血液中の酸素濃度測定器メーカーと製品

血液中の酸素濃度測定器は、多くのメーカーから様々な製品が提供されています。ここでは、信頼性の高い製品を提供している主要なメーカーと、その製品を選ぶ上でのポイントについて解説します。ご自身のニーズに合った製品を見つけるための参考にしてください。
国内メーカーの信頼性
日本国内のメーカーは、品質管理やアフターサービスが充実している傾向があり、安心して使用できる製品が多いです。例えば、オムロンヘルスケアやシチズン、日本精密測器(NISSEI)などがパルスオキシメーターを製造・販売しています。これらのメーカーの製品は、医療機器認証を取得しているものがほとんどで、高い測定精度と耐久性が期待できます。
特に、高齢者の方や、初めてパルスオキシメーターを使用する方には、国内メーカーの製品がおすすめです。
海外メーカーの選択肢
海外メーカーからも、高性能なパルスオキシメーターが多数販売されています。例えば、マシモジャパンやデルタ電子などが挙げられます。 海外メーカーの製品は、最新の技術が搭載されていたり、デザイン性に優れていたりする場合があります。ただし、購入後のサポート体制や、日本語の取扱説明書の有無などを事前に確認することが大切です。
また、海外製品の中には医療機器認証を受けていないものもあるため、購入時には十分な注意が必要です。
正しい測定方法と注意点

血液中の酸素濃度測定器は、正しく使うことでその性能を最大限に発揮し、正確な測定結果を得られます。誤った使い方をしてしまうと、実際の数値とは異なる結果が出てしまう可能性もあるため、以下のポイントをしっかり押さえておきましょう。
測定前の準備と環境
測定を行う前には、まず安静にして1~2分間座り、深呼吸を数回行うと良いでしょう。 指先が冷えていると血流が悪くなり、正確な測定が難しくなるため、手を温めてから測定を開始してください。 また、指先の水気を拭き取り、清潔な状態にすることも大切です。直射日光や強い照明の下では、光の干渉により測定誤差が生じる可能性があるため、できるだけ落ち着いた環境で測定することをおすすめします。
指への装着方法
パルスオキシメーターは、一般的に人差し指または中指に装着します。 爪を上に向けて、装置の奥までしっかりと指を挿入してください。 指が奥まで入っていないと、センサーが正しく光を感知できず、正確な数値が出ないことがあります。また、指を強く圧迫しすぎたり、逆に緩すぎたりしないよう、適切なフィット感で装着することが重要です。
測定中のポイントと誤差を防ぐコツ
測定中は、指を動かしたり、会話をしたり、咳をしたりするのを避け、静かにしていることが大切です。 体動があると、脈波が不安定になり、測定値に影響が出ることがあります。 また、マニキュアやジェルネイルをしていると、光の透過が妨げられ、正確な測定ができない場合があります。 その場合は、マニキュアを塗っていない指で測るか、耳たぶで測るタイプの製品を検討するのも一つの方法です。
測定値が低く出た場合は、手を温め直して再度測定してみるのも良いでしょう。
測定値の読み取り方と正常値の目安
パルスオキシメーターのモニターには、SpO2(酸素飽和度)と脈拍数が表示されます。 装着してから10~20秒程度は数値が変動しやすいので、表示が落ち着き、脈拍が規則的に表示されてから読み取るようにしましょう。 健康な人のSpO2の正常値は、一般的に96~99%とされています。 95%未満の場合は注意が必要であり、90%を下回る場合は呼吸不全の状態である可能性が高く、速やかに医療機関に相談することが重要です。
測定値はあくまで目安であり、自己判断せずに、気になる症状がある場合は医師に相談してください。
測定値が低い場合の対処法

パルスオキシメーターで測定したSpO2値が低いと、不安になるかもしれません。しかし、慌てずに適切な対処をすることが大切です。ここでは、測定値が低い場合の対処法について解説します。
まずは落ち着いて再測定
SpO2値が低く表示された場合でも、すぐにパニックになる必要はありません。まずは、測定方法が正しかったかを確認し、落ち着いて再度測定してみましょう。指先が冷えていたり、指がしっかりと装着されていなかったり、体動があったりすると、一時的に低い数値が出ることがあります。 手を温め、安静な状態で、別の指で測り直すことで、正確な数値が得られる場合があります。
複数回測定しても低い数値が続く場合は、次のステップに進むことを検討してください。
医療機関への相談の目安
複数回測定してもSpO2値が95%未満の状態が続く場合や、特に90%を下回る場合は、速やかに医療機関に相談することが重要です。 息苦しさや倦怠感、頭痛などの自覚症状がある場合は、数値に関わらず早めに医師の診察を受けるべきです。 特に、呼吸器系の持病がある方や高齢者の方は、SpO2の低下が重篤な状態につながる可能性もあるため、かかりつけ医に連絡し、指示を仰ぐようにしましょう。
よくある質問

血液中の酸素濃度測定器はどこで買えますか?
血液中の酸素濃度測定器(パルスオキシメーター)は、家電量販店、ドラッグストア、医療機器販売店、オンラインストアなどで購入できます。 ただし、医療機器認証を受けている製品を選ぶことが大切です。
医療機器認証がないと使えませんか?
医療機器認証がないパルスオキシメーターは、医療機器としての精度や安全性が保証されていないため、健康管理の目安として使用するにとどめるべきです。正確な診断や治療の判断には、必ず医療機器認証を受けた製品を使用しましょう。
測定値はどのくらい正確ですか?
医療機器認証を受けたパルスオキシメーターは、高い精度で測定できますが、誤差が生じる可能性もあります。 一般的に、±2%程度の誤差範囲があるとされています。 正しい測定方法を守り、指先の状態や環境に注意することで、より正確な測定が可能です。
子供にも使えますか?
小児用のパルスオキシメーターも販売されています。大人の指用ではサイズが合わず、正確な測定ができない場合があるため、子供に使用する場合は、小児用の製品を選ぶか、対応しているかを確認しましょう。
爪にマニキュアをしていても測れますか?
爪にマニキュアやジェルネイルをしていると、光の透過が妨げられ、正確な測定ができない場合があります。 その場合は、マニキュアを塗っていない指で測るか、耳たぶで測るタイプの製品を検討してください。
正常値はいくつですか?
健康な人の血液中の酸素飽和度(SpO2)の正常値は、一般的に96~99%とされています。 95%未満の場合は注意が必要であり、90%を下回る場合は医療機関への相談を検討すべきです。
まとめ
- 血液中の酸素濃度測定器はパルスオキシメーターと呼ばれ、指先で手軽にSpO2を測れる医療機器です。
- SpO2は、肺から取り込まれた酸素が全身に運ばれている割合を示す大切な指標です。
- パルスオキシメーターは、日常の健康管理や呼吸器疾患のモニタリングに活用できます。
- 製品選びでは、医療機器認証の有無、測定精度、使いやすさを確認しましょう。
- 国内メーカーの製品は品質とサポートが充実しており、海外メーカーは最新技術が魅力です。
- 測定前には手を温め、安静な環境で、指を奥までしっかり装着することが大切です。
- 測定中は指を動かさず、マニキュアは避けることで誤差を防げます。
- 健康な人のSpO2正常値は96~99%が目安です。
- 95%未満の場合は注意し、90%を下回る場合は医療機関への相談を検討しましょう。
- 測定値が低い場合は、落ち着いて再測定し、それでも低い場合は医師に相談してください。
- パルスオキシメーターは家電量販店やオンラインストアで購入可能です。
- 医療機器認証のない製品は、あくまで目安として使用しましょう。
- 子供には小児用パルスオキシメーターの利用がおすすめです。
- マニキュアをしている場合は、塗っていない指で測定するか、耳たぶで測るタイプを検討しましょう。
- SpO2の測定値は自己判断せず、気になる症状があれば医師に相談することが重要です。
