ケズメリクガメは、その愛らしい幼体の姿から多くの人を魅了するリクガメです。しかし、成長すると非常に大きくなり、長寿であるため、お迎えする前に「値段はいくらくらい?」「飼育にはどれくらいの費用がかかるの?」といった疑問を持つのは当然のことでしょう。本記事では、ケズメリクガメの生体価格から、飼育に必要な初期費用、そして生涯にわたる維持費まで、お金に関する全てを詳しく解説します。
また、飼育のコツや注意点もご紹介し、あなたがケズメリクガメとの生活を始めるための決定を支援します。
ケズメリクガメの値段相場と飼育の現実

ケズメリクガメをお迎えする際、まず気になるのが生体価格です。この価格は、個体の大きさや血統、購入場所によって大きく変動します。ここでは、一般的な値段の目安と、その価格がどのように決まるのかを詳しく見ていきましょう。
ケズメリクガメの生体価格はいくら?
ケズメリクガメの生体価格は、幼体であれば数万円から、成長した個体では数十万円に及ぶこともあります。この価格帯は、他の一般的なリクガメと比較しても、大型種であるケズメリクガメならではの特徴と言えるでしょう。
幼体の値段
幼体のケズメリクガメは、一般的に2万円から3万円程度で販売されていることが多いです。 この時期の個体はまだ小さく、可愛らしい姿をしているため、初めてリクガメを飼う方にも人気があります。しかし、この愛らしい姿からは想像できないほど、彼らは驚くべき速さで成長します。幼体価格の安さだけで安易に購入を決定せず、将来の姿を十分に考慮することが大切です。
成長した個体の値段
ある程度成長したケズメリクガメになると、その値段は大きく跳ね上がります。甲長が20cmを超えるような個体では、10万円以上、時には数十万円で取引されることも珍しくありません。 特に、健康状態が良く、甲羅の形が美しい個体や、珍しい血統の個体は高値がつく傾向にあります。大型個体は飼育スペースの確保が難しいため、飼育経験者が引き取るケースが多いです。
値段を左右する要因
ケズメリクガメの値段は、いくつかの要因によって変動します。まず、個体の大きさや年齢が最も大きな要因です。幼体は安価ですが、成長するにつれて価格は上昇します。次に、健康状態や甲羅の美しさも重要です。病歴がなく、甲羅に歪みや傷がない個体は評価が高くなります。
また、CB個体(Captive Bred:飼育下繁殖個体)かWC個体(Wild Caught:野生採取個体)かによっても価格は異なりますが、現在では野生個体の輸出は厳しく制限されており、市場に出回るのはほとんどがCB個体です。 CB個体は飼育環境に慣れており、寄生虫や病気のリスクが低いとされています。
ケズメリクガメの飼育に必要な初期費用

ケズメリクガメの生体価格だけでなく、快適な飼育環境を整えるための初期費用も考慮する必要があります。これらの費用は、ケズメリクガメの成長に合わせて変化するため、長期的な視点での計画が求められます。
飼育ケージ・飼育スペース
幼体のうちは60cm~90cmサイズのケージで飼育可能ですが、ケズメリクガメは成長が非常に早く、3~4年で甲長30cmを超えることもあります。 最終的には甲長70~80cm、体重40kg以上にもなるため、市販のケージでは飼育が困難になります。 成体時には、部屋の一部を専用の飼育スペースとして確保するか、屋外での飼育を検討する必要があるでしょう。
初期のケージ費用は数千円から数万円ですが、将来的には数万円から数十万円をかけた専用スペースの設置が必要になることを覚悟しておきましょう。
保温器具と照明器具
ケズメリクガメはアフリカの乾燥地帯が原産のため、適切な温度と湿度の管理が不可欠です。 日中は35℃前後のバスキングスポットと、夜間は22~24℃を保つための保温器具が必要です。 具体的には、バスキングライト、紫外線ライト(UVBライト)、保温球、パネルヒーター、そしてこれらを制御するサーモスタットなどが挙げられます。
これらの器具は初期費用として数万円程度かかりますが、ケズメリクガメの健康維持には欠かせないものです。特に紫外線は、甲羅の形成や骨格の成長に必須とされています。
床材と水入れ・餌皿
床材は、湿度を保ち、リクガメが掘る習性を満たすために重要です。ヤシガラや爬虫類用サンドなどが一般的で、数千円程度で購入できます。水入れは、体がすっぽり入る大きさで、ひっくり返りにくい安定したものを選びましょう。餌皿も同様に、安定性があり、清潔に保ちやすいものがおすすめです。これらは合わせて数千円程度で揃えることができます。
清潔な環境を保つため、定期的な交換や清掃が必要になることを忘れてはいけません。
その他初期費用
上記以外にも、温度計や湿度計、温浴用の容器、場合によってはシェルターなども必要になります。これらは数千円から1万円程度で揃えることができるでしょう。また、緊急時のために爬虫類を診てくれる動物病院を事前に調べておくことも大切です。これらの初期費用を合計すると、幼体をお迎えする場合でも、生体価格とは別に数万円から10万円程度の準備が必要になると考えられます。
ケズメリクガメの年間維持費と生涯費用

ケズメリクガメの飼育は、生体価格や初期費用だけでなく、長期にわたる維持費も考慮しなければなりません。彼らは非常に長寿な動物であり、その生涯にわたる費用は決して少なくありません。
餌代
ケズメリクガメは植物食性で、主にイネ科の植物や多肉植物、野草などを食べます。 飼育下では、小松菜、チンゲンサイ、タンポポ、オオバコなどをバランス良く与えることが推奨されています。 また、人工フードやカルシウムサプリメントも必要です。幼体のうちはそれほど食費はかかりませんが、成長して体が大きくなるにつれて食べる量も増え、食費は月数千円から1万円以上になることもあります。
新鮮な野菜や野草を毎日与えるため、食費は年間を通して継続的に発生する大きな費用の一つです。
電気代(保温・照明)
ケズメリクガメの飼育には、年間を通して適切な温度と湿度を維持するための保温・照明器具が必須です。バスキングライトや紫外線ライト、保温球、パネルヒーターなどは24時間稼働させる必要があるため、電気代がかなりかかります。特に冬場は、部屋全体の暖房も考慮すると、月数千円から1万円以上の電気代がかかることも珍しくありません。
ケズメリクガメの健康を守るためには、電気代を惜しむことはできません。
医療費・その他雑費
リクガメも病気や怪我をすることがあります。定期的な健康チェックはもちろん、万が一の際には動物病院での診察や治療が必要になります。爬虫類を専門とする獣医は限られており、診察料や治療費が高額になるケースもあります。また、床材の交換費用、水入れや餌皿などの消耗品の買い替え、清掃用品など、その他にも細々とした雑費が発生します。
これらを合わせると、年間数万円程度の予備費を見込んでおくのが賢明です。
生涯にかかる費用
ケズメリクガメの寿命は80年以上、中には100年以上生きるとも言われています。 これほど長寿な動物を飼育するということは、その生涯にわたる費用を負担し続ける覚悟が必要です。生体価格、初期費用、年間維持費を合計すると、ケズメリクガメの生涯にかかる費用は数百万円に達する可能性も十分にあります。
これは、家族の一員として迎え入れる上で、最も重要な考慮事項の一つと言えるでしょう。
ケズメリクガメの入手方法と購入時の注意点
ケズメリクガメをお迎えする方法はいくつかありますが、どこで購入するかによって、個体の質やアフターサポートが異なります。信頼できる場所を選び、購入時にはいくつかの点に注意することが大切です。
専門店での購入
爬虫類専門店は、ケズメリクガメに関する専門知識が豊富な店員がいるため、飼育方法や注意点について詳しく教えてもらうことができます。 健康状態の良い個体が多く、購入後のサポートも期待できるでしょう。値段は他の購入方法に比べて高めになる傾向がありますが、初めて飼育する方にとっては安心感があります。専門店では、個体の生年月日や血統、これまでの飼育環境などを詳しく確認することをおすすめします。
ペットショップ・ホームセンターでの購入
一般的なペットショップやホームセンターでもケズメリクガメが販売されていることがあります。手軽に立ち寄れるのが利点ですが、店員さんの爬虫類に関する知識が十分でない場合もあるため、注意が必要です。 購入する際は、個体の健康状態を自分の目でしっかりと確認し、疑問点は積極的に質問するようにしましょう。事前にケズメリクガメに関する知識を身につけておくことで、より良い個体を選ぶことができます。
インターネット・里親募集サイトの利用
インターネットの販売サイトでは、多くの個体を比較検討できる利点があります。しかし、実際に個体を見て触れることができないため、販売店の信頼性が非常に重要です。 宅配中に体調を崩すリスクも考慮しなければなりません。里親募集サイトでは、様々な事情で飼育できなくなった個体を引き取ることができます。不幸な命を救うことにも繋がりますが、個体の健康状態や飼育歴を十分に確認し、責任を持って終生飼育できるか慎重に判断しましょう。
対面での説明が義務付けられているため、インターネットで購入する場合でも、最終的には対面での引き渡しとなることが多いです。
購入時に確認すべきこと
ケズメリクガメを購入する際は、以下の点を必ず確認しましょう。まず、個体の健康状態です。食欲があるか、目が澄んでいるか、甲羅は硬く歪みがないか、排泄物は正常かなどをチェックします。 次に、これまでの飼育環境や餌の種類、駆虫の有無なども重要な情報です。
また、販売店が「動物愛護管理法」に基づき、対面での説明義務を果たしているかどうかも確認すべき点です。 疑問や不安な点があれば、納得がいくまで質問し、信頼できる販売者から購入するようにしましょう。
ケズメリクガメを飼う前に知っておきたい飼育のコツ

ケズメリクガメとの生活を成功させるためには、彼らの特性を理解し、適切な飼育環境を整えることが不可欠です。ここでは、飼育を始める前にぜひ知っておきたい大切なコツをご紹介します。
驚くべき成長速度と必要な広さ
ケズメリクガメは、リクガメの中でも特に成長速度が速い種類です。幼体は手のひらサイズですが、わずか数年で甲長30cmを超え、最終的には70~80cm、体重50kg近くにもなります。 このため、飼育スペースは成長に合わせて拡張していく必要があります。幼体のうちはケージで飼育できますが、成体になると部屋の一部を専用スペースにするか、屋外に広い飼育場を設けることが現実的です。
広いスペースは、彼らの運動不足解消やストレス軽減にも繋がります。
長寿だからこその責任
ケズメリクガメの寿命は非常に長く、80年から100年以上生きるとも言われています。 これは、飼い主の人生をはるかに超える可能性があり、世代を超えて飼育が引き継がれることも考えられます。お迎えするということは、その長い生涯にわたって責任を持つという強い覚悟が必要です。将来、飼育が困難になった場合のことも含め、家族や周囲とよく話し合い、計画を立てておくことが大切です。
適切な飼育環境の維持
ケズメリクガメはアフリカの乾燥地帯に生息しているため、日本の気候では温度と湿度の管理が非常に重要です。 日中は35℃前後のバスキングスポットと、夜間は22~24℃を保つ必要があります。 また、強い紫外線も不可欠で、日光浴をさせたり、紫外線ライトを設置したりすることが大切です。 床材は乾燥気味に保ちつつ、湿度を調整できるものを選び、定期的に交換して清潔に保ちましょう。
適切な環境を維持することで、病気を予防し、健康な成長を促すことができます。
食事と栄養管理
ケズメリクガメは植物食性で、低タンパク質・高繊維質の食事が理想です。 小松菜、チンゲンサイ、タンポポ、オオバコなどの野草や野菜を中心に、バランス良く与えることが大切です。 人工フードも活用し、カルシウムサプリメントを添加することで、丈夫な甲羅や骨格の形成を助けます。 糖分の多い果物などは、たまのご褒美として少量に留めましょう。
食欲旺盛なケズメリクガメですが、与えすぎや偏った食事は健康を損なう原因となるため注意が必要です。
病気の予防と早期発見
ケズメリクガメは比較的丈夫なリクガメですが、不適切な飼育環境や栄養不足は病気の原因となります。くる病や呼吸器感染症、消化器系のトラブルなどが挙げられます。日頃から食欲や排泄、目の状態、甲羅の様子などを観察し、異変があればすぐに気づけるようにしましょう。定期的な温浴は、代謝を促し、排便を助け、体を清潔に保つ効果が期待できます。
信頼できる獣医を見つけておくことも、病気の早期発見と治療に繋がる大切なコツです。
よくある質問

- ケズメリクガメはどれくらい大きくなりますか?
- ケズメリクガメの寿命はどのくらいですか?
- ケズメリクガメは人に懐きますか?
- ケズメリクガメの飼育は難しいですか?
- ケズメリクガメの餌は何を与えれば良いですか?
- ケズメリクガメの飼育に許可は必要ですか?
- ケズメリクガメは冬眠しますか?
ケズメリクガメはどれくらい大きくなりますか?
ケズメリクガメは世界で3番目に大きくなるリクガメと言われており、野生下では甲長70~80cm、体重40~50kgにも成長します。飼育下でも甲長50cmを超えることが多く、非常に大型になります。
ケズメリクガメの寿命はどのくらいですか?
ケズメリクガメは非常に長寿な動物で、寿命は80年以上、中には100年以上生きるとも考えられています。 長い人生を共に歩む覚悟が必要です。
ケズメリクガメは人に懐きますか?
ケズメリクガメは人になれやすい性格で、餌を与えてくれる飼い主を認識し、手から餌を食べるようになることもあります。 しかし、基本的に爬虫類であるため、犬や猫のような触れ合いよりも、鑑賞を楽しむ動物と考えるのが良いでしょう。
ケズメリクガメの飼育は難しいですか?
ケズメリクガメは丈夫で飼育しやすいと言われることもありますが、その大型化と長寿ゆえに、広い飼育スペースの確保や長期にわたる適切な環境維持が求められるため、決して簡単な飼育ではありません。 経験者向きとされることもあります。
ケズメリクガメの餌は何を与えれば良いですか?
ケズメリクガメは植物食性で、小松菜、チンゲンサイ、タンポポ、オオバコなどの野草や野菜を中心に与えます。低タンパク質・高繊維質の食事が理想です。人工フードやカルシウムサプリメントも活用しましょう。
ケズメリクガメの飼育に許可は必要ですか?
ケズメリクガメは特定動物には指定されていないため、飼育に特別な許可は不要です。しかし、その大きさや生態を理解し、責任を持って飼育することが求められます。
ケズメリクガメは冬眠しますか?
ケズメリクガメはアフリカの乾燥地帯に生息しており、冬眠はしません。野生下では乾季に巣穴で休眠することはありますが、飼育下では年間を通して適切な温度と湿度を維持し、活動できる環境を整える必要があります。
まとめ
- ケズメリクガメの幼体価格は2万円~3万円が目安です。
- 成長した個体は10万円以上、数十万円になることもあります。
- 個体の大きさ、健康状態、血統などが値段を左右します。
- 飼育には生体価格以外に初期費用がかかります。
- 初期費用にはケージ、保温・照明器具、床材などが含まれます。
- 成体時には広い専用スペースが必要になります。
- 年間維持費として餌代や電気代、医療費がかかります。
- ケズメリクガメの寿命は80年以上と非常に長いです。
- 生涯にかかる費用は数百万円に達する可能性があります。
- 購入は爬虫類専門店が知識面で安心です。
- 購入時は個体の健康状態や飼育歴を必ず確認しましょう。
- ケズメリクガメは驚くほど大きく成長します。
- 長寿であるため、長期的な飼育計画と責任が必要です。
- 適切な温度・湿度管理と紫外線は健康維持に不可欠です。
- 低タンパク質・高繊維質のバランスの取れた食事が大切です。
