「こ」から始まる昆虫と聞いて、皆さんはどんな虫を思い浮かべるでしょうか。もしかしたら、すぐに名前が出てこないかもしれません。しかし、私たちの身の回りには、意外と多くの「こ」から始まる昆虫たちが生息しています。本記事では、そんな「こ」から始まる昆虫たちを詳しくご紹介し、それぞれの特徴や生態、そして名前の由来までを徹底解説します。
身近な人気者から、ちょっと珍しい種類まで、昆虫たちの奥深い世界を一緒に探求してみましょう。
「こ」から始まる代表的な昆虫たち

まずは、比較的よく知られている「こ」から始まる昆虫たちをご紹介します。彼らは私たちの生活の中で目にすることも多く、その生態には興味深い点がたくさんあります。
コガネムシ:夏の庭を彩る人気者
コガネムシは、その名の通り、金属のような光沢を持つ美しい甲虫です。日本では約360種、世界では約3万種ものコガネムシ科の昆虫が確認されています。成虫は主に6月頃から活動を始め、植物の葉や花を食べることで知られています。特に、サクラやケヤキ、バラなどの広葉樹の葉を好み、葉脈を残して網目状にする「レース状食害」が特徴です。
幼虫は土の中で植物の根を食べるため、農作物や園芸植物に被害を与えることもあります。光沢のある体色と、ずんぐりとした可愛らしいフォルムが特徴的です。
コガネムシの仲間には、アオドウガネやドウガネブイブイ、マメコガネ、ヒメコガネなどがおり、種類によって好む植物や発生時期が異なります。幼虫は白色でC字形に丸まっており、土中で越冬し、暖かくなると地上付近に移動して蛹になります。
コオロギ:秋の夜長に鳴く風流な虫
コオロギは、秋の夜長に美しい鳴き声を聞かせてくれることでおなじみの昆虫です。鳴くのはほとんどがオスで、左右の前翅をこすり合わせることで音を出します。この鳴き声には、「ひとり鳴き」「誘い鳴き」「争い鳴き」の3つのパターンがあり、それぞれ異なる意味を持っています。例えば、「コロコロコロ」とよく通る声で鳴くのは、なわばりを主張する「ひとり鳴き」です。
コオロギの耳は前足の関節の近くにあり、他のコオロギが出す高い周波数の音を聞き取ることができます。鳴き声で仲間とコミュニケーションをとる、非常に興味深い生態を持つ昆虫です。
コメツキムシ:ユニークな跳ね起きる動き
コメツキムシは、仰向けにすると「パチン!」という音を立てて跳ね上がり、元の姿勢に戻るというユニークな習性を持つ甲虫です。この動きが、かつて米をつく動作に似ていたことから「米搗虫」と名付けられたと言われています。
コメツキムシの体長は5mmから40mm程度と種によって大きく異なり、地味な褐色から黒褐色の体色が多いですが、中には金属光沢を持つ種類もいます。幼虫は「針金虫」とも呼ばれ、土の中で腐植物や他の昆虫の卵・幼虫などを食べる雑食性です。この跳ね起きるメカニズムは、胸部にある「胸板突起」を使って地面に叩きつけることで実現されます。
コカマキリ:小さな体に秘めた狩りの技
コカマキリは、オオカマキリなどと比べて小型で、茶色い体色が特徴的なカマキリです。緑色の個体もいますが、数は少ないとされています。特徴的なのは、鎌状になった前脚の内側に黒っぽい藍色に縁取られた白斑がある点です。この斑紋は、他のカマキリの幼虫と見分ける上でも有効な識別点となります。
コカマキリは、その小さな体にもかかわらず、他の昆虫を捕食する立派なハンターです。鎌を使って獲物を素早く捕らえ、捕食します。身近な草地や畑、市街地でも見かけることがあり、その俊敏な動きは観察していて飽きません。
まだまだいる!「こ」から始まる昆虫の世界

代表的な昆虫以外にも、「こ」から始まる昆虫はたくさんいます。ここでは、さらに多様な「こ」から始まる昆虫たちをご紹介します。
コバチの仲間:小さくても重要な役割
コバチは、ハチ目コバチ上科に属する昆虫の総称で、その名の通り体長が数mmから1mm以下と非常に小さいのが特徴です。世界には2万5000種以上が知られており、昆虫類中の最小種もこの上科に含まれます。多くは他の昆虫の幼虫や蛹に寄生する「寄生蜂」として知られ、中には植物に虫こぶを形成するものや種子を食べるものもいます。
体色は緑色の金属光沢を持つものや黒っぽいものが多いですが、非常に多様な色彩や体形を持つ種類が存在します。多くの害虫の天敵として重要な役割を果たしており、生態系において欠かせない存在です。
コナガ:農業害虫としての側面
コナガは、アブラナ科の野菜や花を食害する農業害虫として知られています。成虫は体長約6mmと小さく、前翅に明瞭な黄白斑の菱形模様があるのが特徴で、英名では「Diamondback moth」と呼ばれます。幼虫は葉の裏から葉表の表皮を残して食害するため、葉が透けて見えるような被害を与えます。
コナガは温暖な気候を好み、日本では春や秋に大発生することが多いです。また、薬剤に対する抵抗力を獲得しやすい性質があるため、防除が難しい害虫の一つとされています。農家や家庭菜園を営む方にとっては、早期発見と適切な対策が重要です。
コオニヤンマ:日本の大型トンボ
コオニヤンマは、黒色に黄色の条紋があり、一見オニヤンマに似た大型のサナエトンボの仲間です。体長は75mmから93mmにもなり、日本のサナエトンボ科の中では最大種とされています。頭部が小さく、後脚が長いのが特徴です。
主に平地や丘陵地の中流域の河川に生息し、大きな湖の湖岸でも見られます。枝などにぶら下がって静止するオニヤンマとは異なり、コオニヤンマは植物や石の上にとまることが多いです。幼虫は赤褐色から黒褐色で、幅広く扁平な体型が特徴的です。
昆虫の名前の面白い由来や特徴

昆虫の名前には、その見た目や生態、発見された場所など、さまざまな由来が込められています。特に「こ」から始まる名前には、小ささや色、音など、特定のイメージが結びついていることが多いです。
名前の響きと昆虫のイメージ
「コガネムシ」は、その金属光沢が「黄金」に例えられたことに由来します。このように、昆虫の名前は、その外見的な特徴を直接的に表現している場合が多いです。また、「コオロギ」のように、その鳴き声が名前になったものもあります。彼らの名前は、私たちが昆虫を認識し、親しみを感じる上で重要な役割を果たしています。
「コメツキムシ」は、米をつくような跳ね起きる動作から名付けられました。このように、昆虫のユニークな行動が名前の由来となることも少なくありません。
「コ」が示す意味合い
「コ」という接頭語は、しばしば「小さい」という意味合いで使われます。例えば、「コカマキリ」はオオカマキリに比べて体が小さいことから名付けられました。同様に、「コバチ」もその微小な体を表しています。しかし、「コオニヤンマ」のように、オニヤンマに似ているが少し小さい、というニュアンスで使われることもあります。
「コ」という一文字には、昆虫の大きさや他の種との関係性を示す多様な意味が込められているのです。
よくある質問

「こ」から始まる昆虫について、よくある質問とその回答をまとめました。
「こ」から始まる昆虫で有名なものは?
「こ」から始まる昆虫で特に有名なのは、コガネムシやコオロギ、コメツキムシ、コカマキリなどです。これらは比較的私たちの身近で見かける機会が多く、特徴的な生態を持つため、広く知られています。
コガネムシとカナブンは違うの?
はい、コガネムシとカナブンは異なる種類の昆虫です。どちらもコガネムシ科に属しますが、カナブンは広葉樹の樹液を餌とするのに対し、コガネムシは植物の葉や花を食害します。見た目も似ていますが、頭部と羽の付け根の形状で見分けることができます。
コオロギはどんな鳴き声?
コオロギの鳴き声は種類によって異なりますが、一般的には「コロコロコロ」という美しい声で鳴きます。これはオスがなわばりを主張する「ひとり鳴き」や、メスに求愛する「誘い鳴き」など、状況に応じて使い分けられます。
「こ」から始まる虫は他に何がいる?
「こ」から始まる虫は他にもたくさんいます。例えば、コクワガタ、コフキコガネ、コバネイナゴ、ゴマダラカミキリ、コガタスズメバチ、コクヌストモドキ、コジャノメ、コチャバネセセリなどが挙げられます。
まとめ
- 「こ」から始まる昆虫は、私たちの身近に多様な種類が生息している。
- コガネムシは金属光沢が美しい甲虫で、植物の葉や花を食害する。
- コオロギは秋の夜長に美しい鳴き声を聞かせ、鳴き声でコミュニケーションをとる。
- コメツキムシは仰向けになると「パチン!」と跳ね起きるユニークな習性を持つ。
- コカマキリは小型のカマキリで、前脚の内側の白斑が特徴的である。
- コバチの仲間は非常に小さく、多くの害虫の天敵として生態系で重要な役割を果たす。
- コナガはアブラナ科の野菜を食害する農業害虫で、防除には注意が必要である。
- コオニヤンマは日本のサナエトンボ科で最大種であり、頭部が小さく後脚が長い。
- 昆虫の名前には、見た目や生態、行動など様々な由来が込められている。
- 「コ」という接頭語は、小ささや他の種との関係性を示す意味合いで使われることが多い。
- コガネムシとカナブンは似ているが、食性や見分け方に違いがある。
- コオロギの鳴き声には、なわばり主張や求愛など複数の意味がある。
- 「こ」から始まる昆虫には、コクワガタやコフキコガネなど他にも多くの種類が存在する。
- 昆虫の生態や名前の由来を知ることで、自然への理解が深まる。
- 身近な昆虫たちに目を向けることで、新たな発見や感動がある。
